...老媼茶を汲みて出せば、女そを受取りて、いざとて侑む...
大町桂月 「杉田の一夜」
...例の美人しきりに酒を侑む...
大町桂月 「月の隅田川」
...同時に一杯の「近事片々」を侑(すゝ)めた...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...ニコニコしながら茶をいれて衆(みんな)に侑(すす)めた...
徳田秋声 「足迹」
...父親が侑(すす)めてくれた濁酒に酔って...
徳田秋声 「あらくれ」
...蒲団などを侑(すゝ)められると...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...又禮記禮運も繋辭傳と關係あるらしく、其の太一と天地陰陽四時との關係を説いてあるのは、亦繋辭傳の太極、呂覽の太一を説くと類し、河出馬圖とあるは、繋辭傳の河出圖、洛出書と類し、その上秉蓍龜といひ、卜筮瞽侑、皆在左右といふは、いづれも兩者の關係を示す所の者であるから、畢竟繋辭傳、呂氏春秋並に禮運の三書は其製作の前後如何は論究せずとも、互に或る關係を持つものなることは推測し得ると思ふ...
内藤湖南 「易疑」
...銀座街ノカツフヱー皆妙齢ノ婢ヲ蓄ヘ粉粧ヲ凝シテ客ノ酔ヲ侑ケシムルコト宛然絃妓ノ酒間ヲ斡旋スルト異ラズ...
永井荷風 「申訳」
...自分は冷えた茶を侑めた...
長塚節 「教師」
...威勢(えせえ)つければおめえ身體(からだ)の工合(ぐえゝ)だつてちつと位(ぐれえ)なら癒(なほ)つちやあよ」婆(ばあ)さん等(ら)は又(また)侑(すゝ)めた...
長塚節 「土」
...獨(ひとり)でむつゝりしてねえで一(ひと)つやらつせえね」と卯平(うへい)へ杯(さかづき)を侑(すゝ)めた...
長塚節 「土」
...おゑんさんは余を見て人の間を掻き分けるやうにして來て余に茶を侑めた...
長塚節 「菜の花」
...地袋の菓子を取出して昇に侑(すす)め...
二葉亭四迷 「浮雲」
...〈宿房の大黒晨炊を侑む...
南方熊楠 「十二支考」
...しかし五百が酒を侑(すす)めた時...
森鴎外 「渋江抽斎」
...兄栄次郎と妹壻長尾宗右衛門とに侑(すす)め...
森鴎外 「渋江抽斎」
...筍蕨侑レ杯山館夕...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...沙場侑酒皆従卒...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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