...生麦(なまむぎ)の鰺(あじ)、佳品である...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...なんとも言えない佳品であったと思います...
上村松園 「浮世絵画家の肉筆」
...そういう佳品を目にするのはたのしいものであるが...
高村光太郎 「書について」
...一日、一日、カク手ガ氾濫(ハンラン)シテ来テ、何ヲ書イテモ、ドンナニ行儀ワルク書イテモ、ドンナニ甘ッタレテ書イテモ、ソレガ、ソンナニ悪イ文章デナシ、ヒトトオリ、マトマリ、ドウニカ小説、佳品、トシテノ体ヲ為シテイル様、コレハ危イ...
太宰治 「創生記」
...すでに神の罰うけて、与えられたる暗たんの命数にしたがい、今さら誰を恨(うら)もう、すべては、おのれひとりの罪、この小説書きながらも、つくづくと生き、もて行くことのもの憂く、まったくもって、笹の葉の霜、いまは、せめて佳品の二、三も創りお世話になったやさしき人たちへの、わが分相応のささやかなお礼奉公、これぞ、かの、死出の晴着のつもり、夜々、ねむらず、心くだいて綴り重ねし一篇のロマンス、よし、下品のできであろうと、もうそのときは私も知らない...
太宰治 「二十世紀旗手」
...それは露伴の五重塔や一口剣(いっこうけん)などむかしの佳品を読まないひとの言うことではないのか...
太宰治 「もの思う葦」
...たしかに私と甲乙なき一二の佳品かきたることあるべしと推量したからである...
太宰治 「もの思う葦」
...こういう地味な佳品こそプロの手で訳してほしいものです...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「感覚の殻」
...こういう味わい深い佳品こそプロの手で訳してほしいものです...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...読み応へある佳品であつた...
牧野信一 「浪曼的時評」
...これらの料理はいずれも精選せし佳品を以て調理せられたれば味の美なること内外に誇るに足らん...
村井弦斎 「食道楽」
...幸にも幾多の佳品を入手することが出来た...
柳宗悦 「民藝四十年」
...その目こぼしの中から種々の佳品が現れ始めた...
柳宗悦 「四十年の回想」
...佳品を上手にいれると...
吉川英治 「折々の記」
...一葉(ひとは)いくらというような佳品しか船にはないよ」「結構です...
吉川英治 「三国志」
...まだこんな佳品があったのか」彼は...
吉川英治 「三国志」
...雨過天晴(うかてんせい)の佳品やらを...
吉川英治 「私本太平記」
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