...室内の燈火が庭樹の打水の余瀝(よれき)に映っているのが少しも動かない...
寺田寅彦 「夕凪と夕風」
...来島恒喜(くるしまつねき)を出したるものまた焉(いずく)んぞ彼が熱血の余瀝(よれき)ならざるを知らんや...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...その余瀝(よれき)を啜(すす)って...
中里介山 「大菩薩峠」
...その余瀝(よれき)が餓えたる犬の貪(むさぼ)り吸うところとなりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...女中たちが争ってその茶碗(ちゃわん)の底の余瀝(よれき)を指に承(う)けて舐(ねぶ)るので...
森鴎外 「渋江抽斎」
...昔抽斎の父允成(ただしげ)の茶碗の余瀝(よれき)を舐(ねぶ)ったという老尼妙了(みょうりょう)である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...さながらに牛馬の余瀝(よれき)の如し...
夢野久作 「白くれない」
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