...この男の余徳(ほまち)であろう...
泉鏡花 「婦系図」
...かかり合いに余徳があるものと考えているものが多い...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...それらの余徳として...
中里介山 「大菩薩峠」
...余徳というよりは...
中里介山 「大菩薩峠」
...それも聖母の余徳であろう...
野上豊一郎 「処女の木とアブ・サルガ」
...孝の余徳は我れ知らず石之助の罪に成りしか...
樋口一葉 「大つごもり」
...その死後の余徳は火の尽きざるが如しと云うと雖も...
福澤諭吉 「〔気品の泉源、智徳の模範〕」
...人民は国祖の余徳を蒙らず...
福沢諭吉 「政事と教育と分離すべし」
...余徳はせいぜいチクオンキの製造所を儲けさせるくらいの功績で...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...即ち歌子のお茶の余徳には随分預つてゐた方だと...
正岡容 「寄席風流」
...国粋中の国粋たる能楽の神髄を体得してこれを人格化し凜々(りんりん)たる余徳を今日に伝えて来たか...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...しかし彼の死後なお三十年間も蜀が他国に侵(おか)されなかったのはひとえに彼の遺法余徳が...
吉川英治 「三国志」
...経営のよかった余徳でもある...
吉川英治 「私本太平記」
...父母の余徳を思った...
吉川英治 「新書太閤記」
...風流の余徳というもの...
吉川英治 「親鸞」
...そういう余徳が身についてきたことを...
吉川英治 「親鸞」
...三碁のうまい百姓の彦兵衛は、碁の余徳で、たびたび老公のお相手によばれるうち、ふと、欲が出てきた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...それでも『婦人は実力以上に買われる』という余徳あるが為で御座いましょう...
若杉鳥子 「職業の苦痛」
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