...今はわが生の余喘(よぜん)も先の見えるような気がしてならない...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...京伝や馬琴の流を汲んだ戯作者の残党が幇間(ほうかん)芸人と伍して僅かに余喘(よぜん)を保っていたのだから...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...消滅せんとしてなお余喘(よぜん)を保ちつつあるとは何事であるか...
大隈重信 「勢力の中心を議会に移すべし」
...辛うじて余喘を保っているにすぎない程度のものなのであります...
知里真志保 「アイヌ語学」
...どこかの片隅に余喘を保っている...
津田左右吉 「陳言套語」
...それはいまだに余喘(よぜん)を保っている世代の一代表者なのである...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...一日の生活の余喘...
豊島与志雄 「真夜中から黎明まで」
...内丹の道はわずかに余喘を保っていた程度であった...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...終臨の余喘に喘ぐ...
久生十蘭 「魔都」
...さらにその前の江戸の余喘ですらあつたこと知つてほしい...
正岡容 「大正東京錦絵」
...世界各地に余喘(よぜん)を保っている所謂(いわゆる)...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
便利!手書き漢字入力検索