...祇園祭の屏風や、博物館の陳列の作品をかかさずに必ず出かけて行く、これと思ふものは殆んど、余す処なく、花鳥人物、山水のきらひなく、それぞれ縮図をした...
上村松園 「思ひ出」
...牛の生立ち・日常生活・その行状(カンダクト)等を記述して余すところない...
谷譲次 「踊る地平線」
...時々オイボレセンチを持て余す...
種田山頭火 「其中日記」
...余すところは数発の弾のみとなり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...こういう場合には男がすこしは持て余すほど我儘(わがまま)を言った方がかえって結果の好い事を知っている...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...持て余すくらいなら製造しなければいいのだが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...たいていの仕立屋(したてや)または細君(さいくん)は必ず手に余すであろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...余すことなく天水を貯えた...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...労働は余すところなく食物の生産に充てられている...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...「色情を抑えるにはその求める肉体を余すところなく見よ」と言ったこと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...鑑賞もここに達すれば余すところがない...
柳宗悦 「工藝の道」
...殺戮して余すところがない...
吉川英治 「三国志」
...余すなく中殿の東西に居ながれた...
吉川英治 「私本太平記」
...持て余すほどな荷物なら...
吉川英治 「新書太閤記」
...一兵も討ち余すことではないとひしめいていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかし、その期間も、はや八、九年過ぎて、余すところは、一年ばかりしかない...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...一国がそのいかなる部分においても余す処なくしかも最高度に耕作される時までは...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...また根本中堂をはじめ山上の堂塔四百余をも余すところなく焼き払った...
和辻哲郎 「鎖国」
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