...もう余すところは...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...余すところ一日となつた...
種田山頭火 「其中日記」
...現代の家庭における老祖母と主婦と孫娘との三角関係を心理的に描写し尽くして余すところがないような気がする...
寺田寅彦 「柿の種」
...今余すところは南側の浅草の方面ばかりとなつた...
永井荷風 「里の今昔」
...篇中の人物の性格と情緒とが余す所なく精細に叙述せられているのみならず...
永井荷風 「里の今昔」
...かくも余すところなく味わっているやつがいようなどとは...
中島敦 「悟浄歎異」
...この旅の姿と旅人の心情とを描き出して余すところがない...
中谷宇吉郎 「詩人への註文」
...余す所は常に遊んでいる...
夏目漱石 「写生文」
...時間の余裕を持て余すほど楽(らく)な午前を過ごした...
夏目漱石 「明暗」
...余す所は「天然居士は空間を研究し論語を読む人である」と云う一句になってしまった...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...約束の五時半には僅に数分を余すのみであった...
松本泰 「日蔭の街」
...かかる間に猟師余すところの虎の子供を全うして船に乗る...
南方熊楠 「十二支考」
...余すところなく映画の中へ溶け込んでいた...
山本周五郎 「青べか物語」
...細論して余すところなかった...
吉川英治 「三国志」
...「ひとりも余すな」と...
吉川英治 「三国志」
...余すところはない...
吉川英治 「私本太平記」
...経営費を余すのみで...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼の余す防塁となってしまった...
吉川英治 「平の将門」
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