...その口説を私がもて余す瞬間を...
梅崎春生 「庭の眺め」
...だが爆発までに余すところはたった三時間だったのである...
海野十三 「獏鸚」
...牛の生立ち・日常生活・その行状(カンダクト)等を記述して余すところない...
谷譲次 「踊る地平線」
...醒めたころには金も余すところ幾許(いくばく)もなかった...
徳田秋声 「縮図」
...篇中の人物の性格と情緒とが余す所なく精細に叙述せられているのみならず...
永井荷風 「里の今昔」
...かくも余すところなく味わっているやつがいようなどとは...
中島敦 「悟浄歎異」
...女中が持て余すほど夜更(よふか)しをしたのですから...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...約束の五時半には僅に数分を余すのみであった...
松本泰 「日蔭の街」
...労働は余すところなく食物の生産に充てられている...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...さればこの時諸大衆今日この山頂に人頭の小虫醜陋(しゅうろう)なるが僧服を著て世尊を礼拝するは珍なものだと嘲ると、弥勒世尊一同に向い、孔雀好色あれど鷹、鶻鷂(こつよう)に食われ、白象無量の力あるを、獅子獣小さしといえども撮(と)り食らう事塵土(じんど)のごとし、大竜身無量にして金翅鳥(こんじちょう)に搏(う)たる、人身長大にして、肥白端正に好しといえども、七宝の瓶(かめ)に糞を盛り、汚穢(おわい)堪うべからず、この人短小といえども、智慧錬金のごとく、煩悩の習久しく尽き、生死苦余すなし、護法の故にここに住み、常に頭陀事(ずだじ)を行う...
南方熊楠 「十二支考」
...わずかに一筋を余す...
南方熊楠 「十二支考」
...……お島という女子(おなご)のことを、何か、聞いたか」「えっ、島と申すのは」「お身自身、過去の白業黒業(びゃくごうこくごう)とも、余すなく、白日(はくじつ)に曝(さら)して、罪を、天に求め、自身、自身を裁き切らんとしておらるるが……...
吉川英治 「大岡越前」
...持て余すような健康と智と豪気とを併せておられるような御肉体だ...
吉川英治 「私本太平記」
...あるかぎりな矢を射尽(いつく)せ! 一ト矢も手に残しておくことはないぞ」一ト矢も余すなとの令は...
吉川英治 「私本太平記」
...養父が持て余すのも...
吉川英治 「新書太閤記」
...持て余すほどな荷物なら...
吉川英治 「新書太閤記」
...出陣までの余す日はあと一日しかない...
吉川英治 「新書太閤記」
...黒住(くろずみ)などの高地を余す以外の地をことごとく水と泥とに化してしまうであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
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