...それが賑かなだけにさういふ時は暗い寂しい町が余計(よけい)眼につくのがいい...
芥川龍之介 「一番気乗のする時」
...水島室山の戦ありてより連勝の余威を恃める平氏が...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...姉崎家は主人の死亡以来訪問者も余り多くなかったという事だから...
江戸川乱歩 「悪霊」
...一丈のたけだからたつぷり取つても一尺は余るであらう...
鈴木三重吉 「桑の実」
...近代産業革命の余波にあおられて片隅にうかびあがり...
谷譲次 「踊る地平線」
...余は実にその結果なるものは世界の表面を一変し...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...わたくしは十余年前井上唖々子(いのうえああし)を失い...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...貴方も余っ程怠けものね」「怠けものは可(よ)くない...
夏目漱石 「それから」
...「余は人間に能(あと)う限りの公平と無私とを念じて...
夏目漱石 「博士問題とマードック先生と余」
...これすなわち余輩の勧むる学問の趣意なり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...牛乳屋の払ひ……それ位ひは済しても大丈夫余裕はあるとは思つたが...
牧野信一 「白明」
...鬢髪しばらくに白きを加えた四十余歳の今日といえどもまったく変わらない...
正岡容 「わが寄席青春録」
...それが爲に此二三日は余の苦しみと...
正岡子規 「九月十四日の朝」
...また実際ほとんど疑問の余地なきところである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...予は余りゾッとせぬが彼方(かなた)では非常に珍重し...
南方熊楠 「十二支考」
...学海類篇の集余(しふよの)四記述...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ここに於てノブ子は窮迫の余り...
夢野久作 「暗黒公使」
...御本丸から御上覧ぞ――う」と余計な注意を致しましたために...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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