...何者か一閃氷の如き鋭斧(えいふ)に胸をうたれたる如く...
石川啄木 「閑天地」
...お姉様のおやすみになった寝台には何者か男性がいたことが確認されました...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...確かに何者かが大使の一行を覗いていた...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...何者かが囁いているんだ...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...何者かがはいってきた...
江戸川乱歩 「影男」
...それは十日ほど前に例の妖婦笹屋の有喜子が何者かに殺害されたのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...そのお通り道を妨(さまた)げているおまえは何者かと...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...何者か雨戸を抉(こ)じ開け春琴が伏(ふしど)戸に忍入(しのびい)りしに...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...何者かの最も悪趣味なるいたずらであることはよくわかる...
中里介山 「大菩薩峠」
...かえって裏をかかれて何者かが...
中里介山 「大菩薩峠」
...只心の中に貯えたる何者かを使い尽すまではどうあっても外界に気を転ぜぬ様に見受けられた...
夏目漱石 「幻影の盾」
...これらを犠牲にしても何者かを得る...
浜尾四郎 「死者の権利」
...それは偉大な何者かを意味する言葉である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...伊那丸の身を何者かにうばわれては...
吉川英治 「神州天馬侠」
...何者かに盗まれてしまった...
吉川英治 「新書太閤記」
...クルクルと巻きつかれて何者かに手繰(たぐ)られた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...恋人の女優さんは……何者かに頸を絞められて...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
...わしが実は何者かということのよく分らぬ者の眼には...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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