...どこかで何者かの聲がした樣だ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...何者かが旗田鶴彌氏射撃に使ったピストルを...
海野十三 「地獄の使者」
...不意に何者かのために...
海野十三 「蠅男」
...若しや彼は何者かの為に...
江戸川乱歩 「鬼」
...夢心地に何者かが来て己(じぶん)の体を高いところへかろがろとあげたように思いましたので...
田中貢太郎 「人蔘の精」
...さては向うから進んで来た侍の何者かによって...
中里介山 「大菩薩峠」
...他の者とは別個の何者かが潜んでゐることを感知してゐた...
新美南吉 「登つていつた少年」
...何者かが腕と膝で蠕くような音に聞こえた...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...激しく何者かに呼びかけられて...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...何者かに感謝しずには居られない嬉しさに子は我を忘れて居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...熊谷というのは一体何者か京都からこんな雑誌が出て五年もつづいているのは一つの奇蹟であると云った人もあったそうである...
山本禾太郎 「探偵小説思い出話」
...何者かに追いかけられるように...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...見物の中の何者かの報(し)らせに依って...
吉川英治 「剣難女難」
...さるを、曹操の宣伝や威嚇に乗ぜられて、たちまち主君に降服をすすめるような自己の小才をもって推しはかり、蘇秦、張儀の類などと軽々しく口にするはまことに小人の雑言(ぞうごん)で、真面目にお答えする価値もない」一蹴に云い退けられて、歩隲(ほしつ)が顔を赤らめてしまうと、「曹操とは、何者か?」と、唐突に問う者があった...
吉川英治 「三国志」
...まず何者か? また何の用か? を大音声でたずねていた...
吉川英治 「私本太平記」
...――武蔵のうしろで何者かが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...夜も昼も、人と燈(ひ)と神楽(かぐら)ばやしに熱鬧(ねっとう)していた祭の混雑に乗じて、ゆうべの深夜から今朝までの間に、総務所の平等坊の宝蔵が、何者かのために、破られていたというのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...何者かに強迫されて...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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