...のみならず彼等の中(うち)の何者かが...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...恐らく何者かが工場の名を騙(かた)って納入したのであろうと主張した...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...何者かが、じぶんよりさきにきてドアをひらいたのです...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...乃木将軍の秘密何者かは知らねど...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...君が連れて歩いている素晴らしい美人と云うのは何者かね? 一遍僕等にも紹介し給え」「いや紹介するような女じゃないよ」「だって...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...どこの何者かも知らない婦人とのロマンスだのという...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...まるで何者かの手によって前もって料理されでもしたように...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...斯様(かよう)な方針を立てている主謀者は何者か...
中里介山 「大菩薩峠」
...この高木と呼ばれる人の何者かをすぐ了解した...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...何者かから逃(のが)れるように日本を去られて...
堀辰雄 「楡の家」
...邸宅に何者かが侵入したように見えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...そして何者かの力を感じて微笑した...
牧野信一 「或る日の運動」
...何者かを追うてでも行くらしい甚伍左の足音だけが聞える...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...すぐにも返事をしてやりたい……少女の苦しみを助けてやりたい……そうして私自身がどこの何者かという事実を一刻も早く確かめたいという...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...叔父上っ、叔父上のお部屋へ、何者か、忍びこみましたぞっ」大きく家の内へ告げておいて、主殿はすぐ往来へ躍り出ていた...
吉川英治 「大岡越前」
...と――暁方の仄明(ほのあか)りを密(ひそ)やかに忍び寄って来た何者かが...
吉川英治 「剣難女難」
...尾上(おのえ)の松も年古(ふ)りて老(おい)の波もよりくるや木の下蔭の落葉かくなるまで命ながらえてなおいつまでか生(いき)の松それも久しき……ここまで丹羽兵蔵が謡ってくると、何者か、夕顔の花のまばらに白い籬(まがき)の外の暗がりで、不意に、「――名所かな...
吉川英治 「新書太閤記」
...――武蔵のうしろで何者かが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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