...徳蔵にも挨拶も何もせずに...
芥川龍之介 「雛」
...何もせずにゐる自分の現在の精神の姿の様にも思はれた...
石川啄木 「氷屋の旗」
...それから兄弟が生涯かかって何もせずに……たぶん自分の職業になるだけの仕事はしたでございましょう……兄弟して両方からして...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...もし私たちが何もせずに坐りこんでいさせられたならば...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...駈引きも小細工も何もせず...
太宰治 「嘘」
...何もせずに無用の物語本ばかり耽読(たんどく)していた結果であろう...
太宰治 「春の盗賊」
...何もせずにぼんやりしてると...
豊島与志雄 「囚われ人」
...本格的な研究を自分では何もせずに...
中谷宇吉郎 「救われた稀本」
...Kは何もせずに黙っている方が多かったのです...
夏目漱石 「こころ」
...自転車は逆立も何もせず至極(しごく)落ちつきはらったものだが乗客だけはまさに鞍壺(くらつぼ)にたまらずずんでん堂とこける...
夏目漱石 「自転車日記」
...津田は必要の品物が自分の手に入るまで、何もせずに、ただ机の前に坐って煙草(たばこ)を吹かした...
夏目漱石 「明暗」
...何もせずにただ見ているに堪(た)えなかったから...
夏目漱石 「門」
...……何もせずに、膝に手を置いて、こんな顔をしてほほえんでいなくてはなりませんの...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「こっちへ来てあんまり何もせずにしまったから...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...何もせずにぼんやりと...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...先触れも案内も何もせずに...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...一命をたすけられたうえ、何もせず、暖衣飽食(だんいほうしょく)にあまえているのは心苦しい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ピエエルは何もせずにいる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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