...何ともつかずに煩(わずら)い出した...
芥川龍之介 「おしの」
...いかに終日何ともつかずびくびくしているかを見たまえ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...何ともつかずやれば成績は上がらず...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...お預かりしてあったお嬢様のお写真を何ともつかず先方へ見せたのが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...立つ秋の俄(にわか)に肌寒く覚える夕(ゆうべ)といえば何ともつかずその頃のことを思出すのである...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...後にて店の若衆(わかいしゅ)にきけば腹ちがひの妹とやら言はれて何ともつかず此方(こちら)が気まりわるくなり...
永井荷風 「桑中喜語」
...唯何ともつかず快き日の追憶を書綴らば...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...何ともつかず憶ひ起しぬ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...何ともつかず、突然君江は待合というところへ初めて連れ込まれた時の事を憶(おも)い出したからである...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...唯何ともつかず散歩したくなったからである...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...何ともつかず思出多き心地するものはなし...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...何ともつかずにこんなことを言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...おかげをもちまして」一学は何ともつかず返事をして...
中里介山 「大菩薩峠」
...何ともつかずにこう言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこで、尼への挨拶には、何ともつかず、「実は、拙者も、つい昨今あれへ参ったものでござってな、いやもう、殺伐(さつばつ)な壮士共と雑居を致しておりまするから、化け物の方も出る隙(すき)がなかったものでしょう、それが今晩あたりから、急に人が減って静かになったので、常例で出るものならば、改めて出直しの幕があるかも知れない、立戻って篤(とく)と見直しと致しましょう」こんなことを返事してみました...
中里介山 「大菩薩峠」
...翌日懸賞金と同じ額の金百円を口どめ料とも何ともつかず貰った...
長谷川伸 「奇術考案業」
...遠くから来ているのです」とトニオ・クレエゲルは何ともつかず...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
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