...どういうものか何となしに仲が悪く...
高村光太郎 「回想録」
...そして何となしにさむ/″\したものを感じた...
種田山頭火 「一草庵日記」
...何となしに一種の不安をかれ等に誘つた...
田山録弥 「浴室」
...何となしに憔悴(しょうすい)した表情がこの人の全外容に表われているのであった...
寺田寅彦 「雑記(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...その顔に何となしに寄る年の疲れが見えて鬚(ひげ)の毛の白くなったのが眼につくのであった...
寺田寅彦 「追憶の冬夜」
...何となしに物足りなかった...
徳永直 「戦争雑記」
...自分は已に尋常中學の頃から何となしに...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...まず何となしにばかばかしくなる...
中里介山 「大菩薩峠」
...弁信が附いて行くことが何となしに心恃(こころだの)みになるし...
中里介山 「大菩薩峠」
...何となしに涙がこぼれてまいりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...怖いものの正体が、そこに現存していることで、朝霧は自分が臆病の幻を笑われた不名誉だけは取戻したが、ここにひとり横たわる人の姿を見て、また何となしに、恐怖か凄みかに打たれて、沈黙して、村正どんの袂の下から息をこらして見ているだけです...
中里介山 「大菩薩峠」
...何となしに甲州一国を髣髴(ほうふつ)させるのが山科の風景である...
中里介山 「大菩薩峠」
...弥之助は四十何年も昔の葬式の事が何となしに思い出されて来た...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...セエラは何となしに慰められるような気がしました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...何となしにいそいそしました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...何となしに待つてゐるやうな思ひを抱いてゐると...
牧野信一 「滝のある村」
...家内に、何となしに、いい争うような声が聞えるように思われたのだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...お園が何となしに引き入れられて...
水野仙子 「醉ひたる商人」
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