...こは必ず八蔵が何とかして便(たより)を得て...
泉鏡花 「活人形」
...千二少年が無実の罪におちているのを早く助け出したいと思っていた先生であるが、博士からモロー彗星のことを聞くと、更にこの方の事件がたいへん急に迫った問題だと考えたので、何とかして、人類を惨禍から救う道がないかと、その糸口をみつけることに熱中していたわけであった...
海野十三 「火星兵団」
...(何とかして、この事件の真相を探しあてたいものだ...
海野十三 「四次元漂流」
...かうして団長と副団長の顔が揃つてみると残る皆も何とかして「長」になつてみたかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...芸術家だけは何とかして昇天を許してくれようといふものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...何とかしておくんなさい」「なんと言ったって駄目なんだよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...何とかして助けて上げて下さい」「何を言ふんだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何とかしてくれそうに思えたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...死んだら死んだで何とかしてくれるだろう...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...友谷さんが何とかしてくれるのに違いない...
林芙美子 「新版 放浪記」
...何とかして貰うつもりもないのに笑顔をつくってへりくだってみせる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...何とかしてやらなくちゃだめ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...私が何とかして会いたいと留置場の中で日夜願っている同志たちとはこういう細工をしてまで会わせず...
宮本百合子 「逆襲をもって私は戦います」
...「何とかして危険を免れようという度外れの渇望ほど...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...T「何とかしてその連判状を雲霧の手から奪い取って貰い度い」と頼む...
山中貞雄 「なりひら小僧」
...青年時代に、何とかして、いちど、十二錢の上等な“天どん”にありつきたいと思ひ惱み、やつと希望の天どんに巡りあつたときは、その中味よりも、まづ、どんぶりの重量感に「人生、生きるべし」のよろこびを心に躍らしたものである...
吉川英治 「折々の記」
...いくら澄ましても、俺のまえでは駄目だぞ、何とかいえっ」自身が、こっちへ来ることも、迫ることもできないだけに、何とかして、明るい中に立っている二人を、自身の牢の前まで引きつけようとして、必死なのであった...
吉川英治 「親鸞」
...何とかして回復しようということも...
和辻哲郎 「鎖国」
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