...その限りない苦しみを体験するにつけ...
モオパッサン 秋田滋訳 「墓」
...誰でも或る程度まで体験する感情に相違ない...
谷譲次 「踊る地平線」
...偶然な機会でまた同時に文学的創作の初歩のようなものを体験するような回り合わせになった...
寺田寅彦 「科学と文学」
...前者の体験する三昧(ざんまい)の境地はおそらく王侯といえども味わう機会の少ないものであって...
寺田寅彦 「小浅間」
...その劇中人物が実際の場合に経験するであろうところの緊張とそれに次いで来るように設計された弛緩とを如実に体験すると同等の効果を満喫して涙を流しはなをすする...
寺田寅彦 「自由画稿」
...アメリカへ渡っていわゆる「熱波」の現象を体験することを得た...
寺田寅彦 「夏」
...体験するとは、外なるものを内なるものに取り入れることであるが、やがて生は逆に内なるものを外なるものとして表現せざるを得ない...
戸坂潤 「辞典」
...真実を受け取り真実を体験するか否か...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...超自然界を事実体験するに及んで...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...実感をもって体験することはできない...
中谷宇吉郎 「海底の散歩」
...芸は長く命は短しの句を現実に自己の上に体験する作である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...しかしながら私は私が無限を体験すること即ち真に純粋になることが極めて稀(まれ)であることを告白しなければならない...
三木清 「人生論ノート」
...工藝においても深く体験する...
柳宗悦 「工藝の道」
...また現に我々の体験するところの多数無名の氏神社(うじがみしゃ)の通有性とも一致しない...
柳田国男 「海上の道」
...遭難海員が屡々(しばしば)体験するところですが...
夢野久作 「幽霊と推進機」
...そうした冬を幾(いく)めぐりか体験すると...
吉川英治 「親鸞」
...自分でじかにあの地方を体験するといふやうなことを...
和辻哲郎 「西の京の思ひ出」
...彼らが恋において体験するところは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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