...船体を包むかと思うと...
有島武郎 「或る女」
...怪物は、あの「鉄仮面」のように、頭部全体を包む、青銅の仮面をかぶっていたのでしょうか...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...私はその雪白の布(きれ)が私の身体を包むのを見るにつけ大(おおい)に愉快だと思った...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...重い冷たい布(きれ)が粘(ねば)つくように肉体を包む時の心好さを思うと...
谷崎潤一郎 「秘密」
...満足に体を包むこともできやしない! ひどいぼろぼろだ……あの女はこれをことごとく見て取るわけだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...その持主の体を包むためにあるのである...
外村繁 「澪標」
...そしてそれ全体を包む痩せた透明な頬の皮膚...
豊島与志雄 「楠の話」
...氷片は船体を包むズックにぶつかつて穴をあけていつた...
豊島与志雄 「北極のアムンセン」
...立体を包む線条の美しさを示すところに...
野間清六 「百済観音と夢殿観音と中宮寺弥勒」
...誰だつてそれが彼の着物であるとは思へないそれが一度彼の体を包むと……」友達は...
牧野信一 「スプリングコート」
...もしそれで冷たい物体を包むならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...全体を包む単純の美...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...体を包む絢爛(けんらん)な衣は...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...勿論そこには市民共同体全体を包む純政治的な組合組織を形成したフィレンツェの如きもあれば...
和辻哲郎 「鎖国」
...あの衣裳は胴体を包む衣裳ではなくしてただ衣裳のみなのであるが...
和辻哲郎 「文楽座の人形芝居」
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