...感情の激昂(げきかう)から彼の胸は大波のやうに高低して...
有島武郎 「An Incident」
...俊鶻の翼に低し富士の山宿を朝鳥と共に立ちわかれて下る...
大町桂月 「春の筑波山」
...頂上、二つにわかれ、一は高く、一は低し...
大町桂月 「房州の一夏」
...金最も低し...
大町桂月 「妙義山の五日」
...四方目のとゞく限りの山々見渡されたれど、唯富士山を望まむには、この山なほ低し...
大町桂月 「妙義山の五日」
...欄干に江山(こうざん)低し蚤(のみ)ふるふ六月十八日 発行所例会...
高浜虚子 「五百五十句」
...鳥の歌さへいと低し...
高山樗牛 「瀧口入道」
...卵の高い安いによってその昼食は二スーから四スーまでの間を高低した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...雜草の間を高低して道盡くる所より望めば...
長塚節 「草津行」
...一夜きり/″\すをきく石炭の屑捨つるみちの草村に秋はまだきの螽なくきり/″\すきかまく暫し臀据ゑて暮れきとばかり草もぬくめりきり/″\すきこゆる夜の月見草おぼつかなくも只ほのかなり白銀の鍼打つごとききり/″\す幾夜はへなば涼しかるらむ月見草けぶるが如くにほへれば松の木の間に月缺けて低し八月一日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...驚くべき健脚を奮つて彼等が山坂を辿る時は丁度沖の波がしらが搖る如くに打ち揃うた幾十の白い爪折笠が高低しつゝずん/\と進んで行くのであらう...
長塚節 「彌彦山」
...婦人の地位を低しというも...
福沢諭吉 「日本男子論」
...但しこの句は諧謔に過ぎて品位最(もっとも)低し...
正岡子規 「俳諧大要」
...始めは天高く地低しの句から起して...
柳宗悦 「全羅紀行」
...すべて峡つづきゆえに高くして南の方は柳瀬(やなせ)川のへりに傍(そ)いたれば低しとある...
柳田國男 「地名の研究」
...ふだん出合頭(であいがしら)に鼻の高し低しを見てその人間の文化程度を測定するのは大間違いの初まりではあるまいかと考えられます...
夢野久作 「鼻の表現」
...アフリカも知らざる火夫の声低し夜の九時から十時まで...
横光利一 「欧洲紀行」
...この山低しといえど...
吉川英治 「三国志」
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