...お伽堂というのは...
泉鏡花 「薄紅梅」
...」――お伽堂、時より――で、都合で帰郷する事になり、それにつけ、いつぞや、『たそがれ』など、あなたを大のご贔屓(ひいき)の、中坂下のお娘ごのお達引で、金子(きんす)、珊瑚(さんご)の釵(かんざし)の、ご心配はもうなくなりましたと申したのは、実は中洲、月村様のお厚情(こころざし)...
泉鏡花 「薄紅梅」
...ただのお伽噺(とぎばなし)ではないんですからね」成る程...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...まるでお伽話(とぎばなし)の世界のようになる...
高村光太郎 「山の雪」
...何を下らぬお伽噺(とぎばなし)の国の王子と王女の問答みたいなものを書いて! と...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...金目な大きな伽羅(きやら)の丸い樹はいつか持つて行つたと見えて...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...『伽羅枕』『紅白毒饅頭』それから『三人妻』といふ順序である...
田山録弥 「尾崎紅葉とその作品」
...こいつをお伽(とぎ)に……」「お助け下さい――」二人は声を合せて号泣(ごうきゅう)する――そのあとはお滝がひいひいと悶(もだ)え転(ころ)ぶ音...
中里介山 「大菩薩峠」
...或いはお伽噺(とぎばなし)の国の話である物語を聞くことの...
中里介山 「大菩薩峠」
...菊田はお伽芝居の作者だ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ちょうど『お伽噺』の事を思いだしたところだったので...
牧野信一 「地球儀」
...萩原新三郎の名のほうは『牡丹燈記』の邦訳たる浅井了意が『伽婢子』の中の萩原新之丞が転身たること明らかである...
正岡容 「我が圓朝研究」
...娑伽羅等八竜王のごときは...
南方熊楠 「十二支考」
...伽藍(がらん)の蔀(しとみ)も扉もみな開け放してある...
吉川英治 「新書太閤記」
...夏木立につつまれた伽藍(がらん)のなかで...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...寿福寺の丹塗(にぬり)の伽藍(がらん)が...
吉川英治 「源頼朝」
...伽陵頻伽も二行に対立して...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...日本古来の神話的・お伽噺的形象の上にシナの神仙譚の影響を受けたらしい「仙女」(常世(とこよ)の天少女(あまつおとめ))への憧憬は...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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