...鯰(なまず)の尾に似て非なるものを頂いて...
泉鏡花 「薄紅梅」
...同じ浅草絵でも椿岳のとは似て非なるものであった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...かの剣聖が武具の他の一切の道具をしりぞけし一すじの精進の心と似て非なること明白なり...
太宰治 「花吹雪」
...このような似て非なるものを製する人の中には...
寺田寅彦 「断水の日」
...二つが似て非なる所以も真理である...
戸坂潤 「思想としての文学」
...似て非なる漢文の著述は時代と共に全く断滅してしまつた如く...
永井荷風 「虫干」
...メンツヘテブの石彫がこれと似て非なるものと同じこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...現今の護謨(ゴム)を象牙(ぞうげ)に擬(ぎ)せると同じく似て非なるものなれば...
福田英子 「妾の半生涯」
...今日似て非なる両国を諷う音曲師はあつても...
正岡容 「寄席風流」
...かく似て非なる者を...
南方熊楠 「十二支考」
...これに似て非なるは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...* モンテーニュが攻撃するのは、このいんちきな理性、似て非なる理性、「見かけばかりの屁理屈」cette apparence de discours で、さきには「よろよろの理性」「さ迷う理性」raison errante とも言っている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その内容と精神はだいぶ日本のそれとは似て非なるものである...
吉川英治 「折々の記」
...似て非なる亀遊の髪あぶらの香(におい)を嗅いで...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...情けの曇をかけるのは武士の情けに似て非なるものだ...
吉川英治 「剣難女難」
...似て非なる征東将軍でも...
吉川英治 「私本太平記」
...似て非なる信長のやり口を疑っていたろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...いわゆる分茎(わけぎ)という似て非なるもので...
吉川英治 「河豚」
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