...彼女の性格にはクレオパトラに似た何物かが潜んでゐるのである...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...水の面(おも)に影は漂(たゞよ)ひ、廣(ひろ)ごりて、ころもに似たり...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...似たもの夫婦と、人や云ふらむ...
大町桂月 「粕壁夜行記」
...妙ないらだたしさに似たものを感じていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...やけくそに似た大きい声で言つた...
太宰治 「清貧譚」
...歔欷を通り越した一種の幻惑に似た気持だった...
豊島与志雄 「反抗」
......
永井荷風 「日和下駄」
...時計の針に似た響(ひゞき)は...
夏目漱石 「それから」
...吾妻鏡は一般に直筆なりとして之を信用すること難きものあるに似たり...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...かくいはば欲に似たれど...
樋口一葉 「大つごもり」
...厚いフエルト草履と踵のまがつた靴――一同は嬉々としながら停車場を出て来る――小川の向方に細い煙突を持つた丸木小屋に似た僕等の家が見える...
牧野信一 「サンニー・サイド・ハウス」
...そのまた陰影の地に落ちたところなどに水鶏(くいな)が戸をたたく音に似た声で鳴いているのもおもしろい庭も控えたこうした所で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...帝も以前から鏡にうつるお顔で源氏に似たことは知っておいでになるのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「まだ今日さえ不審の晴れない人のことに似た話ですね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いわなは香味(こうみ)鮎(あゆ)に似たり...
森鴎外 「みちの記」
...夏は来ぬかの焔よりいや熱く燃ゆるは君の胸ばかりかはふと土に手を触れながらかのひとのことを思へば涙こぼれぬ夏は来ぬ大川端に泣きにゆく頃となりぬと書ける文かな大川の風に吹かれて来るごとし飄然としてきたる汝が文はらはらとわが膝の上にこぼれたる涙に似たる雨の音かな病蘇小彼の女がどつと重い病の床に就いたのは...
吉井勇 「酔狂録」
...絵日傘に似た物を翳(かざ)し――口々に客の舟へ何かさけびかけるのだった...
吉川英治 「平の将門」
...母恋しかゝるゆふべのふるさとの桜咲くらむ山のすがたよ父母よ神にも似たるこしかたにおもひでありや山ざくら花そうした山あいの郷里を出て来てから十七八年たっている...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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