...死と云うものもあの二匹の犬と何か似た所を持っているのかも知れない...
芥川龍之介 「少年」
...我心はかの合歓(ねむ)といふ木の葉に似て物ふるれば縮みて避けんとす我心は臆病なり我心は処女に似たり余が幼き頃より長者の教を守りて学の道をたどりしも仕への道を歩みしも皆な勇気ありて能くしたるにあらず云々(うんぬん)(四頁下段)是れ著者が明かに太田の人物を明言したるものなり...
石橋忍月 「舞姫」
...背かっこうなど自分に似た死体を盗み出させ...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...指示を忘れないようにし似たものに変えないようにするためにアンドロマコスは詩にしたと言った...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...うれい無きに似たり...
太宰治 「悶悶日記」
...少しゃそれに似たこともあったんですが...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...似たようなことが起らぬとはいいかねるかも知れぬ...
津田左右吉 「日本歴史の研究に於ける科学的態度」
...其れで居て妙にみんなよく似た共通の表情がある...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...* 意識も丁度この点に於て判断と似た性質を有つであろう...
戸坂潤 「性格としての空間」
...伯は疑ひもなき政治上の失敗者なるに似たり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その他で見かけた一揆(いっき)の雲行きに似たところの人民の集合のような...
中里介山 「大菩薩峠」
...猪(いのしし)に似た山豚を追いかけまわしたり...
中村地平 「霧の蕃社」
...よく似たものであったと思われる...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...砲弾穴だけのところに薄に似た草がたけ高く生えている...
宮本百合子 「女靴の跡」
...風に弄(もてあそ)ばるゝに似たり...
森鴎外 「舞姫」
...どうも図の取方が西洋の骨牌(カルタ)に似たところがありますが...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...蜂(はち)の翅音(はおと)にも似たしずかな...
山本周五郎 「日本婦道記」
...それはナポレオンによく似た冷たい顔をした背の高い人です...
夢野久作 「少女地獄」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??