...しかしまたそのほかにも荒廃(こうはい)を極(きわ)めたあたりの景色に――伸び放題(ほうだい)伸びた庭芝(にわしば)や水の干上(ひあが)った古池に風情(ふぜい)の多いためもない訣(わけ)ではなかった...
芥川龍之介 「悠々荘」
...伸び放題伸びた庭芝(にわしば)だの干上(ひあが)った古池だのを眺めながら...
芥川龍之介 「悠々荘」
...とにかく永年の間伸び放題...
犬田卯 「沼畔小話集」
...顎髯は伸び放題に伸びる...
薄田泣菫 「茶話」
...殿様の頭は荒野のやうに髪が伸び放題に伸びた...
薄田泣菫 「茶話」
...ただ植木師などを入れないで伸び放題にしてあるものだから雑木林にして了はれる...
土田杏村 「私の書斎」
...伸び放題の不精髯(ぶしょうひげ)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...月代(さかやき)も髯(ひげ)も伸び放題乍ら清らかな紋服に着換へた林太郎は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...眞柏(しんばく)は伸び放題...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...髪も髯も伸び放題にして手入れもしないので陰性なけだものを思わせた...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...伸び放題に繁茂(はんも)した樹々の梢は...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...髪はぼうぼうと伸び放題で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
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広海大治 「サガレンの浮浪者」
...伸び放題に伸びてゐる雜草ばかりだつた...
堀辰雄 「水族館」
...今年は雜草ばかりが蓬々と伸び放題に伸びてゐて...
堀辰雄 「牧歌」
...妻と村とに絞めつけられた脂肪が、赭黒く顔に滲み出し、髭も伸び放題だ...
横光利一 「夜の靴」
...窓から這い入っていつか伸び放題の姿態(したい)をしていた藤蔓(ふじづる)の先であった...
吉川英治 「黒田如水」
...あれからも伸び放題な蓬髪(ほうはつ)だった...
吉川英治 「私本太平記」
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