...このお菊の霊は伝通院(でんづういん)の了誉上人(りょうよしょうにん)が解脱(げだつ)さしたのであった...
田中貢太郎 「皿屋敷」
...途中で小石川の伝通院前の赤門の家で占いの名人のあるということを想い出して...
徳田秋声 「足迹」
...他の町からこの一区域を差別させるものはあの伝通院(でんずういん)である...
永井荷風 「伝通院」
...丁度この見晴しと相対するものは則(すなわ)ち小石川伝通院(でんづういん)前の安藤坂(あんどうざか)で...
永井荷風 「日和下駄」
...われかつて卑稿『伝通院(でんずういん)』と題するものつくりし折には...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...伝通院まで送って上げるから...
中里介山 「大菩薩峠」
...幸いにして「伝通院学寮」の文字が...
中里介山 「大菩薩峠」
...伝通院殿をはじめ...
中里介山 「大菩薩峠」
...「伝通院殿蓉誉智光大禅尼慶長七年一月二十九日」伝通院殿は無事であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...伝通院の境内に姿をかくしてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...散歩がてらに本郷台(ほんごうだい)を西へ下りて小石川(こいしかわ)の坂を真直(まっすぐ)に伝通院(でんずういん)の方へ上がりました...
夏目漱石 「こころ」
...――大抵は伝通院前から電車へ乗(の)つて本郷迄買物(かひもの)に出(で)るんだが...
夏目漱石 「それから」
...今度は伝通院前(でんずういんまえ)まで来た...
夏目漱石 「それから」
...伝通院(でんずういん)の焼跡の前へ出た...
夏目漱石 「それから」
...幽(かす)かに聞える伝通院(でんずういん)の暮鐘(ぼしょう)の音(ね)に誘われて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...小石川伝通院(でんずういん)裏の...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...黒の紋服に袴をつけて端然と坐っている姿は、如何にも美術学院刺繍科講師、刺繍組合理事の肩書に似合わしいけれども、その生活は、このりゅうとした構えほどでもなく、噂にきくと、伝通院近くの、まだ路地奥住いで、帯安あたりの店(たな)仕事に精を出しては、どうやら凌げるほどだということであった...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...登を伴れて伝通院の前まで歩き...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
便利!手書き漢字入力検索