...夜に入(い)ってこの伊勢路へかかるのが...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...だがね、家元の弥次郎兵衛どの事も、伊勢路では、これ、同伴(つれ)の喜多八にはぐれて、一人旅のとぼとぼと、棚からぶら下った宿屋を尋ねあぐんで、泣きそうになったとあるです...
泉鏡花 「歌行燈」
...やがて湊町ゆきに乘つて午前八時二十三分發で伊勢路に向つて旅をつづける...
近松秋江 「伊賀、伊勢路」
...昔は河内から伊勢路へかけて...
土田杏村 「あしびの花」
...そこを伊勢路へかかって東海道へ出る道と...
中里介山 「大菩薩峠」
...或る者は伊勢路へ...
中里介山 「大菩薩峠」
...伊勢路から太平洋を前にして...
中里介山 「大菩薩峠」
...大阪より伊勢へこえむと木津川のほとりを過ぎてやま桑の木津のはや瀬ののぼり舟つな手かけ曳く帆はあげたれど伊勢路にいりてよめる日をへつつ伊勢の宮路に粟の穗の垂れたる見れば秋にしあるらし九日...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...伊勢路即海道記の著者が取つた道筋は...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...伊勢路から都を限ってと...
吉川英治 「私本太平記」
...鈴鹿越えをとって伊勢路へ別れて行かれたのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...伊勢路から奈良へ入ろう」「が...
吉川英治 「私本太平記」
...おりから伊勢路(いせじ)一円は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...伊勢路(いせじ)...
吉川英治 「新書太閤記」
...伊勢路へ出て来たら...
吉川英治 「新書太閤記」
...秀吉が伊勢路(いせじ)へ進出して来た意中には...
吉川英治 「新書太閤記」
...奈良に来ても伊勢路に来ても見れば見とれぬ母ある人のはゝ伴(ともな)ふをと書いてしまった...
吉川英治 「随筆 新平家」
...「俺も、そう思うが、まだ伊勢路も、上方の往来も、木戸が厳しいから、せめて、雪のふる頃まで隠れていたがよいと、後家もいうし、あの娘もいうものだから――」「おぬしのように、炉ばたで、酒をのんでいたら、ちっとも、隠れていることにはなるまいが」「なあに、この間も、浮田中納言様だけが捕まらないので、徳川方の侍らしいのが、躍起(やっき)になって、ここへも詮議(せんぎ)に来たが、その折、あいさつに出て、追い返してくれたのは俺だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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