...一時の出来心に任せて...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...「……見せていただけません?」「へえ……見せるのはお見せしてもかまいませんがね……一体どちらから貴方がたはお出でになったんでしょうかね?」「パセオ・デ・コロンからまいったんですのよ」と妻はまた平然として口から出任せの嘘を吐いた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...やがてミスター・ポウルの「何事もあなたにお任せします」という声がきこえた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...もはや最後も遠からず覚え候(そうろう)まま一筆(ひとふで)残しあげ参らせ候今生(こんじょう)にては御目(おんめ)もじの節(ふし)もなきことと存じおり候ところ天の御憐(おんあわれ)みにて先日は不慮の御(おん)目もじ申しあげうれしくうれしくしかし汽車の内のこととて何も心に任せ申さず誠に誠に御(おん)残り多く存じ上げ参らせ候車の窓に身をもだえて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...私は激情の跳梁に任せるより他はない...
外村繁 「澪標」
...奥様のお身体を任せるなどということを...
豊島与志雄 「碑文」
...自然に任せて待つか? それとも...
直木三十五 「南国太平記」
...こんな連中に任せておいたら...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...これはともかく任せてみるよりほかに仕方がない...
中里介山 「大菩薩峠」
...その為すままに任せているよりほかはないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...他人(ひと)に任せて置くようでは碌(ろく)なものは出来ないのだ...
中谷宇吉郎 「由布院行」
...子分衆に任せて、一人で氣を揉(も)んで居りますが、御存じの通り、身内にもあまり役に立つのもありませんので、はたで見て居る私の方が氣が詰まるやうで御座います」お品は涙ぐましい眼を落して、暫らく聲を呑みました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...力任せに締めるんですもの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...里子の心のままに任せてゐた...
林芙美子 「瀑布」
...今まで何もかも人任せで仕事に身を入れなかったことを詫び...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...神の御心のままに任せよう...
山本周五郎 「青べか日記」
...看病は娘のおしのに任せ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...だから団長は曲馬団の事をハドルスキーに任せ切っている位である...
夢野久作 「暗黒公使」
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