...利己主義者(りこしゆぎしや)を以て任ずる僕の自己犠牲を行(おこな)つたのは偶然ではない...
芥川龍之介 「鷺と鴛鴦」
...真に水も洩らさぬ挙国一体の有様となった時武力戦に任ずる軍人は自他共に許す真の適任者であり...
石原莞爾 「戦争史大観」
...江戸の通人を任ずる緑雨の眼からは田舎出の学士の何にも知らないのが馬鹿げて見えたのは無理もなかった...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...もし政府がその保管に任ずることが出来ず...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...新たに船長に任ずる...
海野十三 「火薬船」
...楊(ヤン)先生を中国海戦科学研究所大師に任ずるものなり――博士はその長い辞令を馮兵歩(ひょうへいほ)の前にぽんと放りだして...
海野十三 「軍用鮫」
...君は天下の志士を以て任ずる豪傑なれば...
大町桂月 「多摩川冒險記」
...立憲政体は政治を国民みずからの政治とすることによって国民がその責に任ずると共に...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...その措置に任ずるものぞ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...これを子遠に任ずることに決す...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...我儕の任ずる所もまた甚(はなはだ)重からずや...
中江兆民 「『東洋自由新聞』第一号社説」
...この某は英語を喋舌(しゃべ)る天才を以(もっ)て自から任ずる男で...
夏目漱石 「それから」
...自(みずか)ら任ずる文芸家及び文学者諸君に取っては...
夏目漱石 「文芸委員は何をするか」
...彼が瘋癲院(ふうてんいん)中に盛名を擅(ほしい)ままにして天道の主宰をもって自(みずか)ら任ずるは恐らく事実であろう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...哲學はこの傾向の貫徹を計るもの乃至貫徹そのものを以つて自ら任ずるものに外ならぬ...
波多野精一 「時と永遠」
...いづれにも見透しの利く場所に位置したのはすべて相圖に任ずるためであることは...
羽田亨 「賢所御神樂の儀」
...学者をもって自ら任ずる者は...
穂積陳重 「法窓夜話」
...天下の国士を以て任ずる玄洋社の連中は...
夢野久作 「近世快人伝」
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