...そのつれなき夫通武が目を瞑(ねぶ)って棺のなかに仰向けに臥(ね)し姿を見し時は...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...馬鹿め」怒鳴ると、右手を振り切って、仰向けに、大の字に、手足を延した...
直木三十五 「南国太平記」
...メムフィスの棕櫚の木の茂みの中に仰向けに倒れている...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...仰向けになったまま...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...一二分仰向けに寝そべっていてから...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ビートリスはあたかも憔悴(しょうすい)しきったかのように顔を仰向けにして座っていたが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...――彼は仰向けのまゝ...
牧野信一 「痴日」
...仰向けに彼女を叢のなかに押し倒した...
山川方夫 「箱の中のあなた」
...しかし誰もこっちを見ている者はなかったし、岡安喜兵衛は、顔を仰向けにし、眼をつむっていた...
山本周五郎 「さぶ」
...気がつくと仰向けに寝ていて...
山本周五郎 「さぶ」
...蠅の糞(ふん)で真白になった電球の下に仰向けに寝ころんだ...
夢野久作 「鉄鎚」
...髪を振り乱したまま仰向けさまの大の字になって横わっている...
夢野久作 「継子」
...寝椅子の上へ仰向けに長くなった...
横光利一 「上海」
...すぐ仰向けに寝てしまった...
吉川英治 「大岡越前」
...仰向けに浮きつ沈みつして見えたが...
吉川英治 「剣難女難」
...どうと仰向けに倒れた...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして、彼が腰を立てるのと、良正が、そこらの高坏(たかつき)や銚子(ちょうし)を踏んづけて、仰向けに、ひっくり返ったのと、一しょであった...
吉川英治 「平の将門」
...仰向けに寝ている菰(こも)の十郎のそばへ立つと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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