...彼は仰向けになったまま...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...仰向けに熟睡している倉地の上に羽(は)がいにのしかかった...
有島武郎 「或る女」
...「‥‥‥‥」かの女はそれを、仰向けのまま、からだを延ばして拾ひ取り、その皺を直してつぎ合はせようとしてゐたやうすだが、こちらは涙がこぼれるのを防ぐ爲め眼をつぶつてゐるので見えなかつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...道場の庭の芝生に仰向けに寝ころんでいたら...
太宰治 「正義と微笑」
...僕は仰向けになったままで手足をばたばたと動かしてくるしんでいた...
田中貢太郎 「魔王物語」
...仰向けの甲李の蓋……...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...忽(たちま)ちまた以前のように仰向けの不動の姿勢になり...
中里介山 「大菩薩峠」
...」父は抛るやうに言つて手を裏へ廻して体を斜仰向けにした...
中原中也 「その頃の生活」
...ただ波間で仰向けに横たわっているだけだった...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...仰向けに寝ころんでは...
堀辰雄 「三つの挿話」
...「ハハハ、これや、とんだ浦島太郎――ぢやない、浦島今太郎だね」と、水夫は笑ひながら、仰向けになつて、手足をもがもがさしてゐる亀を、そのまま、ずる/\とひきずつて、海の中へ、ぼちやんと投込みました...
宮原晃一郎 「動く海底」
...枕の上に顔を仰向けたままミツ子を抱いて永いこと睡らなかった...
「小祝の一家」
...臘(ろう)のように血の気を失った濃紅姫の死骸が仰向けに横たわっております...
夢野久作 「白髪小僧」
...仰向けにドタリと寝た...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...彼はアッと叫んで(どう)と仰向けになった――そこを得たりと...
吉川英治 「剣難女難」
...仰向けに仆れながら...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...大きな体が仰向けざまに転がった...
吉川英治 「親鸞」
...三五兵衛は、頬のそげた顔を、少し仰向けた...
吉川英治 「野槌の百」
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