...或高い岩鼻をまはる時など、仰ぎ見ると、西日に當つて七色を映ずる虹の錦の樣なおほ瀧だ...
岩野泡鳴 「日高十勝の記憶」
...縁ばなから仰ぎ見るものがある上で...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...眼もくらみて仰ぎ見ること能はざれども...
大町桂月 「日月喩」
...敢て仰ぎ見る能わざらしむる徳川征夷大将軍も...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...小泉さんはA女を仰ぎ見るようにしました...
豊島与志雄 「霊感」
...宛(さなが)ら山嶽を望むが如く唯茫然(ぼうぜん)としてこれを仰ぎ見るの傾きあるに反し...
永井荷風 「浮世絵の鑑賞」
...宛(さなが)ら山嶽(さんがく)を望むが如く唯茫然(ぼうぜん)としてこれを仰ぎ見るの傾きあるに反し...
永井荷風 「江戸芸術論」
...怖る怖る地上へ膝行(しっこう)して集まった人たちを仰ぎ見ることをしないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...天(てん)を仰ぎ見るに月の中に兎あり...
長谷川時雨 「尼たちへの消息」
...(二) Confessiones. XI, 14 seqq. 總じてアウグスティヌスの時の論は觀點と所見とを異にするものも尊敬と感謝とをもつて仰ぎ見るべき劃期的業績である...
波多野精一 「時と永遠」
...涯しもなく頭上はるかに巍々と聳え立つ巌を仰ぎ見ることもなければ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...子供の眼には仰ぎ見る馬上の姿が...
水上滝太郎 「大人の眼と子供の眼」
...遙かに下界から仰ぎ見るをよしとする...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...いずれもみな神を会得させるものとしてこれを仰ぎ見るために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これ程わたしが敬愛の情をもって仰ぎ見る人柄や生涯は全く他にはない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...つく/″\本尊の容態(ようだい)を仰ぎ見るに驚く可し...
夢野久作 「白くれない」
...仰ぎ見る山の上の雲の輝きは何と云つてももう夏である...
若山牧水 「樹木とその葉」
...優れた人物と自任する彼女がなお仰ぎ見るに価する人格である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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