...彼の言葉は仮象にすぎない...
...彼女の作品は独自の仮象力がある...
...彼は物事を仮象化し、よく考えてから行動する...
...真実ではないことを仮象として提示された時、注意が必要だ...
...仮象は現実ではないが、大切なアイデアを生み出すことができる...
...仮象の紛雑から実在の統一へ...
有島武郎 「運命と人」
...聡明にして上品な人は屡仮象に満足する...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...先生仮象というのは何ですかと言い出した...
高村光太郎 「美術学校時代」
...仮象ということが分らないようでは一体今迄何をしておったのか...
高村光太郎 「美術学校時代」
...後者は経験ではなくして単に主観的な表象にすぎない、経験の統一から見て経験の対象とはなり得ないもの、仮象である...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...この超越的(先験的)仮象の論理(批判)がカントの名づける先験的弁証法である...
戸坂潤 「辞典」
...仮象の常として相反する主張の対立と抗争とを伴うからであるが(弁証法的仮象)...
戸坂潤 「辞典」
...かの仮象が生じるのであったから...
戸坂潤 「辞典」
...勿論この表面の仮象はファシズム一般としても当然なことで...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...悲観説と楽観説というこの対立した二つの仮象となって現われたものの真理は...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...仮象存在(パラエクジステンツ)の中にもたらされつつあるのを知るのである...
中井正一 「リズムの構造」
...架空の幻影や仮象でなくして...
萩原朔太郎 「詩の翻訳について」
...仮象の恐怖を常に楽しみとして与えるのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...殊に此の手帳に描かれてあるような私の悲劇的な姿なんぞはほんの気まぐれな仮象にしか過ぎないのだ...
堀辰雄 「菜穂子」
...そしてそれにおいて人間的存在の仮象を所有する...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...現象を仮象のように語る自他幻想癖をもって居りますね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一切の形式的仮象をも含み意識一般の孰れの表象内容をも含む統一体としての主観的客観から触発された感性的認識の質料の表徴であり...
横光利一 「新感覚論」
...一切の現象を仮象(かしょう)だと考えた...
横光利一 「花園の思想」
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