...』と昌作は付かぬ事を言ひ出した...
石川啄木 「鳥影」
...皆の頭は急に脱線して愚にも付かぬ事が可笑(おか)しくなり...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...こういう場合に気象学や気候学の知識が如何に貴重であるかは世人のあまり気の付かぬ事である...
寺田寅彦 「戦争と気象学」
...こんな取り止めも付かぬ事を色々な人に話してみた...
寺田寅彦 「電車と風呂」
...科学ばかりではもう始末の付かぬ事は明らかである...
寺田寅彦 「文学の中の科学的要素」
...ややもすれば行きたる家は先祖の大切なるに思い付かぬ事もあらん...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...何とかならないこともないでせう」平次はツイ斯んな取返しの付かぬ事を言つてしまつたのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この叫声(わめきごえ)を聴いてよもや気の付かぬ事はあるまい...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...依って本篇の終りに余り人の気付かぬ事を二つ述べる...
南方熊楠 「十二支考」
...ただ二つ三つ先輩のまだ気付かぬ事を述べんに...
南方熊楠 「十二支考」
...……尤(もっと)も強いて解釈をつけようとすれば付かぬ事もない...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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