...「他郷に出る」(たきょうにでる):故郷以外の土地へ出ること...
...「他郷の土産」(たきょうのみやげ):自分が住んでいる地域以外で購入したお土産...
...「他郷の空気」(たきょうのくうき):自分が住んでいる地域と違った、異なる場所の気候や雰囲気...
...「他郷出身の人」(たきょうしゅっしんのひと):出身地が自分が住んでいる地域と異なる人...
...「他郷の風習」(たきょうのふうしゅう):自分が住んでいる地域以外での独自の文化や習慣...
...二十年他郷に住んだ予には...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...他郷で全く別の人間として新しい生活を始めたいと考える...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...見たという他郷の人を...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...知らぬ他郷で死ぬよりはと申して...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...それは、自分のお道化もその頃にはいよいよぴったり身について来て、人をあざむくのに以前ほどの苦労を必要としなくなっていたからである、と解説してもいいでしょうが、しかし、それよりも、肉親と他人、故郷と他郷、そこには抜くべからざる演技の難易の差が、どのような天才にとっても、たとい神の子のイエスにとっても、存在しているものなのではないでしょうか...
太宰治 「人間失格」
...終(つい)に他郷に漂白して帰ることができないだろうと心配していたが...
田中貢太郎 「西湖主」
...他郷に漂浪してもこの絵だけは捨てずに持って来た...
寺田寅彦 「森の絵」
...儂は他郷から此村に入って...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...地下に他郷に古い顔馴染(かおなじみ)が追々遠くなるのは淋しいものです...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...わたくしは果してよくケーベル先生やハーン先生のように一生涯他郷に住み晏如(あんじょ)としてその国の土になることができるであろうか...
永井荷風 「西瓜」
...倶(とも)に他郷の地をふまんとは...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...鹿兒島の町はすでに他郷であつた...
林芙美子 「屋久島紀行」
...あなたは他郷に安息を求め...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...家をはなれた他郷者を...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...彼れは他郷から歸省した者のやうに...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...渋江氏の一行では中条が他郷のものとして目指(めざ)された...
森鴎外 「渋江抽斎」
...他郷に終始した長兄にとっては...
柳田国男 「故郷七十年」
...遠く他郷へ出ていることから疎遠になっているのも...
横光利一 「旅愁」
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