...義雄が東京で買つてやつたセルの衣物を被布(ひふ)に仕立て直して呉れいと云つてたのだが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...袖口の切れかかった襦袢(じゅばん)などをきちんと仕立て直しておいてくれた嫂(あによめ)はこう言って...
徳田秋声 「黴」
...仕立て直したりした幾色かの着物の上に...
徳田秋声 「黴」
...それも安くて割のいいものを捜すとか、古いものを押っくり返し染め返したり、仕立て直したり、手数をかけるだけの細かい頭脳(あたま)を働かすことはしないで、すべて大雑把(おおざっぱ)にてきぱき捌(さば)いて行く方で、大抵は呉服屋まかせであったが、商売人の服装には注意を怠らなかった...
徳田秋声 「縮図」
...仕立て直して着せられたセルのコートなどが...
徳田秋声 「爛」
...徒党というものは時々その古い侮辱的な綽名(あだな)を仕立て直してゆく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...仕立て直してお召しなさいなんて...
中里介山 「大菩薩峠」
...これを一つ仕立て直してもらって...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...仕立て直しの帽子はいかかですか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...でたらめに人情ばなしを講談らしく仕立て直してお茶を濁さうと...
正岡容 「落語家温泉録」
...人間のねうちは着物ではないと云って、小学校の四、五年ごろ菫色のカシミヤの袴の色のさめたのを、仕立て直して、襞のひろい方へもと上の方だった狭い褪せたあとの出たのを穿かされたのも覚えている...
宮本百合子 「親子一体の教育法」
...着物は十年前に作ったものを裏を返して仕立て直し...
室生犀星 「陶古の女人」
...巧みに仕立て直した...
山本周五郎 「あだこ」
...父上のおかたみを仕立て直しました」志保はことも無げに云った...
山本周五郎 「菊屋敷」
...博多織を扱いつけておられるこっちのお師匠さんよりほかに仕立て直して頂く処がなくなりましたから持って来ましたと申しました...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...何度も仕立て直したものなので...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...洗い張りをした二官の袷(あわせ)を仕立て直しているのですから...
吉川英治 「江戸三国志」
...仕立て直してあった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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