...それだけはせめてもの仕合せである...
芥川龍之介 「尼提」
...……はじめは蜘蛛(くも)の巣かと思ったよ、とそうおいいなさるものですから、狂犬(やまいぬ)でなくて、お仕合せ、蜘蛛ぐらい、幽霊も化ものも、まあ、大袈裟なことを、とおかしいようでございましたが、燈でよく、私も一所に、その中指を、じっと見ますと、女の髪の毛が巻きついているんでございましてね...
泉鏡花 「薄紅梅」
...仕合せなんだからね...
太宰治 「愛と美について」
...「君は仕合せものだぞ...
太宰治 「佳日」
...僕は不仕合せな子なんだよ...
太宰治 「新ハムレット」
...まだまだ仕合せなほうだよ...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...二十二の不仕合せ...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...「こんなところにいる牛は随分仕合せですね」というと...
中谷宇吉郎 「由布院行」
...有難き仕合せにござりまする...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...今回のお役に立ちますのは有り難き仕合せ...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...どれほど仕合せであったかと今日大いに悦んでいる次第です...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...「私も少しは不仕合せというものを存じております...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...これでどうして仕合せでないといえよう...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...民百姓一統が仕合せに家業に精出して暮せるようになればいいのだ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...蔦 お前も仕合せの悪い子なそうな...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...どんな仕合せだか判ってきたわ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...あなたが踊らないから仕合せだがね...
森本薫 「華々しき一族」
...人が仕合せになるのを見るということがいかに稀(まれ)であるか...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
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