...お前さへ仕合せになれるのなら...
芥川龍之介 「杜子春」
...あんまり仕合せがよいというので...
伊藤左千夫 「春の潮」
...漱石氏の口から軽い皮肉が転がり出る度にかうした阿父様(おとうさま)を持つ事が出来た自分達の仕合せを喜んでゐるらしかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...わしの過分の仕合せの厄払(やくはら)いをしようとしたのに...
太宰治 「新釈諸国噺」
...お前は仕合せな女だね...
太宰治 「ろまん燈籠」
...まだしもあたしが脳貧血を起さなかったのは仕合せだけれど...
谷崎潤一郎 「細雪」
...不仕合せな女だつたから……...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...「あなたはほんとうに仕合せだよ...
徳田秋声 「爛」
...予期せざる仕合せに逢ふものらしい...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...……家にとってはこの上もない仕合せだ!……こいつは母親のように百姓の子にすぎないと思い込んでいたが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...お前も早く死んで仕合せな坊さんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんな仕合せなことはないと思って...
中里介山 「大菩薩峠」
...かえって苦痛がなくって仕合せだろう」私は三四度(さんよたび)同じ言葉を繰(く)り返(かえ)して見たが...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...仕合せな意味で蛇の頭を祝した...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...有難き仕合せにござりまする...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...――ありがたき仕合せ...
本庄陸男 「石狩川」
...おまえはこれからどんなにでも仕合せになれたのにね」棺を出そうとしているところへ...
山本周五郎 「落葉の隣り」
...あんたはきっと仕合せになれてよ」おひさはついに泣かなかったし...
山本周五郎 「落葉の隣り」
便利!手書き漢字入力検索