...もっと仕合せになっているでしょう...
芥川龍之介 「二人小町」
...ドウニス・パペンといふ不仕合せな人が考へ出したものだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...兄はどんなにか仕合せでございましたろう...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...何よりの仕合せでございます...
鈴木三重吉 「ぶくぶく長々火の目小僧」
...それは仕合せな人間です...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...そうなったら! 私はどんなに仕合せだろう...
太宰治 「駈込み訴え」
...不仕合せな人たちの方へしゃがんで掌を合せていた君太郎に促されて...
橘外男 「生不動」
...まったく身に余る仕合せだと思いました...
橘外男 「仁王門」
...その頃の警察と新聞記者は決して仲の良いものでなく、犯罪の現場などに、新聞記者を寄せ付けないのが捜査の常識でしたが、此場合は、東京ポストの社会部次長の千種十次郎が、客の一人として熊谷邸に居た為に、事件前後の実体を悉く知り、一番大切な証人であったばかりでなく、何んの仕合せか、花房一郎と千種十次郎は、銀座の呑屋で一緒になったのがきっかけで、十年来の親友であり、そして、お互の仕事の上にも、隔てなく助け合う仲だったのです...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...罪深いわしどもにこんな不仕合せを下さるだね? この世の中はこのとほり碌でもねえものだらけなのに...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...仕合せなことには...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...女子(をなご)は婆さんになるまで生きて居らん方が結句(けつく)仕合せなやうに思はれる...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...そのような親切をうける自分の仕合せを考えます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...美のほんとの仕合せのことを考えてみるだけのことだ...
森本薫 「華々しき一族」
...それがお父様には一番お仕合せなのですからね」姉の口調には紀久子へ相談をもちかけているようなところがありながら...
矢田津世子 「父」
...あたしの分まで仕合せになっておくれ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...できることならお互いが仕合せになるように...
山本周五郎 「つばくろ」
...「あなたの息子さんは仕合せ者じゃないか...
吉川英治 「江戸三国志」
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