...園が不断から言葉少なで遠慮がちな男だとは知っていたけれども...
有島武郎 「星座」
...Eが不断から云ひ馴らしてゐる『牢屋』と云ふ感を其のまゝ現はしてゐるとしか見えなかつた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...それに此の子が不断から親爺つ子なものですから...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...――元来私の妻は不断から隠しごとの出来ない明けっ放しな性質の女なんです...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「黄色な顔」
...二十七お島が不断から目をかけてやっている銀さんと云う年取った車夫が...
徳田秋声 「あらくれ」
...実際また不断からそれを心がけてもゐた...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...不断から反(そ)りの合わなかった継母を斬(き)りつけたということは...
徳田秋声 「黴」
...とよは不断から至って行儀がよい...
外村繁 「澪標」
...着物もそれほど着たがらない事は清岡も不断から心づいてはいたものの...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...不断から淋(さむ)しい片靨(かたえくぼ)さえ平生(つね)とは違った意味の淋しさを消える瞬間にちらちらと動かした...
夏目漱石 「行人」
...不断から尊敬している先生でないような気がした...
夏目漱石 「こころ」
...二人の心持を解けない謎(なぞ)のように不断から見つめていた...
夏目漱石 「明暗」
...不断から一貫して傍(はた)の人の眼に着く彼女の性格に結びつけて考えると...
夏目漱石 「明暗」
...不断から叶屋重三郎を仏敵だと言いふらしている...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不断から長者丸の村越の用心棒が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不断から彼女は、東京に居る時分、一年以上西洋人に就いて Practical English の個人教授に通つたといふことを自慢して、言葉の合間などには、往々私に解らない英単語を交へるやうな女だつた...
牧野信一 「或る日の運動」
...不断から自慢に思って...
森鴎外 「雁」
...それは不断から機嫌の変わり易(やす)い宇平が...
森鴎外 「護持院原の敵討」
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