...Eが不断から云ひ馴らしてゐる『牢屋』と云ふ感を其のまゝ現はしてゐるとしか見えなかつた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...私の出勤時の不定は秘書も不断から慣れ切っていたが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...その代り彼は不断からいかなる場合に処しても困らないだけの肉体の力を養っていた...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「黄色な顔」
...不断から善く死ぬ死ぬと言っていたから」「そうですか」お島は仰山らしく顫(ふる)え声で言った...
徳田秋声 「あらくれ」
...実際また不断からそれを心がけてもゐた...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...不断から銀子に好感をもっていた医師は容易に匙(さじ)を投げず...
徳田秋声 「縮図」
...とよは不断から至って行儀がよい...
外村繁 「澪標」
...不断から淋(さむ)しい片靨(かたえくぼ)さえ平生(つね)とは違った意味の淋しさを消える瞬間にちらちらと動かした...
夏目漱石 「行人」
...不断から尊敬している先生でないような気がした...
夏目漱石 「こころ」
...あなたは不断から私を馬鹿にして御出(おいで)なさる...
夏目漱石 「それから」
...不断から軽蔑(けいべつ)していた姉に対して多少極(きま)りの悪い思をしなければならなかった...
夏目漱石 「道草」
...不断からの疑念が...
夏目漱石 「明暗」
...不断から叶屋重三郎を仏敵だと言いふらしている...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不断から長者丸の村越の用心棒が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不断から彼女は、東京に居る時分、一年以上西洋人に就いて Practical English の個人教授に通つたといふことを自慢して、言葉の合間などには、往々私に解らない英単語を交へるやうな女だつた...
牧野信一 「或る日の運動」
...不断から自慢に思って...
森鴎外 「雁」
...それは不断から機嫌の変わり易(やす)い宇平が...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...不断から透明な頭がいよいよ透明になつて来る...
森鴎外 「魔睡」
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