...仔細らしく見比べながら...
芥川龍之介 「芋粥」
...彼等はますます不審に思いつつ仔細らしく小首をかしげたり...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...粗末な火鉢の上に自分で買つて來た藥罐を挂けて之も自分で買つて來た茶器で仔細らしく茶を入れて居る處であつたが...
高濱虚子 「續俳諧師」
...「十二錢五厘也」と春三郎は必ず「也」の字を附けて仔細らしく讀んだ...
高濱虚子 「續俳諧師」
...それから仔細らしく眉をひそめて言ひ出しました...
太宰治 「右大臣実朝」
...家内も妹も仔細らしく説明して呉れるのだが...
太宰治 「春晝」
...浅草(あさくさ)公園の矢場(やば)銘酒屋(めいしゅや)のたぐひ近頃に至りて大方取払はれし由(よし)聞きつたへて誰(たれ)なりしか好事(こうず)の人の仔細らしく言ひけるは...
永井荷風 「葡萄棚」
...仔細らしく論じ出して...
永井荷風 「虫干」
...しかし破傷風(はしょうふう)にしてもこんなに早く毒が廻るはずはない――吹矢を拝見」仔細らしく坊主頭を振ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あつしにも解らねえ」ガラツ八は仔細らしく小首を傾けます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...仔細らしくうなずいて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...仔細らしくそこここと透かしていたが...
久生十蘭 「海豹島」
...お立派にさえ見えますわ」と仔細らしく頷いてみせた...
久生十蘭 「湖畔」
...じぶんも一つとって仔細らしく埃をはらってから...
久生十蘭 「蝶の絵」
...仔細らしく眼を挙げたが...
牧野信一 「小川の流れ」
...其の此村大吉と云う奴が御身の父御の敵」「成る程」と仔細らしく打ちうなずき...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...仔細らしく小首をかしげたりするが...
山本周五郎 「青べか物語」
...そうするつもりです」おちづは仔細らしく頷(うなず)いた...
山本周五郎 「風流太平記」
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