...なに政夫を学校へ遣(や)ってしまいさえせば仔細(しさい)はないと母の心はちゃんときまって居るらしく...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...内外の犯罪記録を仔細(しさい)に点検すれば...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...私のそれとを仔細(しさい)に読み比べてみるならば...
谷崎潤一郎 「鍵」
...其(その)仔細(しさい)はお言(い)やるには及(およ)ばぬ...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...古寫經の屏風なども多かりしも仔細に諦觀せんひまなかりしをかこたんは...
内藤湖南 「寧樂」
...その仔細ちうはどうじゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...まだ乳ばなれをして間もない粥(かゆ)でなければ食べられない仔猫が...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...その間先生は終始仔猫の頭を撫でながら話されたのであった...
中谷宇吉郎 「英国の物理学界と物理学者」
...仔細あって町人となった...
野村胡堂 「江戸の火術」
...重大な仔細(しさい)がなくては叶ひません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...深い仔細(しさい)がありそうですね...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...りよは「奇特之儀(きどくのぎ)に付(つき)構(かまひ)なし」文吉は「仔細無之(しさいこれなく)構なし」と申し渡された...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...仔細(しさい)には見なかったが...
山本周五郎 「風流太平記」
...仔細はよう分らぬ...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...仔細(わけ)が無くて...
夢野久作 「白髪小僧」
...王允に仔細を語らせて...
吉川英治 「三国志」
...宋江の二大将から托命の仔細をきくと...
吉川英治 「新・水滸伝」
...生れたばかりの仔犬(こいぬ)のような小さな頭を振りたてながら...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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