...仔細(しさい)あって...
泉鏡花 「薄紅梅」
...彼は心の中で仔細があるなとうなずいた...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「あの顔」
...その会社の商品の欠点を仔細に研究して...
寺田寅彦 「学問の自由」
...初めの仔猿がまた帽子を取りにくる...
豊島与志雄 「オランウータン」
...何か仔細(しさい)のある事ならむと頻(しきり)に問掛(といか)け...
永井荷風 「榎物語」
...彼女もし問ふものに向つてあらはに事の仔細を語る事を欲せずとせんか...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...それというのは、向うから着いた旅客に向って、この際、向う岸の動静を聞いて置きたいという心持と、あちらから乗込んで来た一行も、何か事の仔細を、新たに向うへ渡ろうとする旅客に話しかけようとする気分が動いていたからで、そういうことに頓着ない老人子供などは、先へ乗込んだけれども、なかには、まだ一舟遅らせても新来の客と話し込んでみたいという者もありました...
中里介山 「大菩薩峠」
......
野口雨情 「枯草」
...――仔細あって俺は...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...仔細あって公儀からお声の掛った家柄...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...併し破傷風(はしやうふう)にしてもこんなに早く毒が廻る筈はない――吹矢を拜見」仔細らしく坊主頭を振ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...仔細(しさい)あつて本郷妻戀坂(つまごひざか)に別居していらつしやる若旦那のところへ屆けるつもりで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...仔細をおっしゃって下さい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どんなものだ」「――」「一應は怪我で死んだことにして葬(とむら)ひを出すには仔細(しさい)はないが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...仔細に私の息を試験したものだつた...
牧野信一 「毒気」
...雪はすきだから思わず気がたかぶって犬の仔のようになる...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...因仔細記之...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...さっそく立ち帰って、直義さまへ、仔細、おつたえ申しおきまする」「ご舎弟(しゃてい)なのか...
吉川英治 「私本太平記」
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