...仏者の所謂地獄に落ちたとは彼等の如き境涯を指すものであろう...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...今日の宗旨の肉食妻帯せざるものをもって真の仏者となすはいかん...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...仏者に問わば、例の女子は三界に家なしの流義で既に解決されて在るというか知らぬが、かくの如きは勿論(もちろん)甚だしき独断の誤謬(ごびゅう)に捉(とら)われたものである...
大隈重信 「婦人問題解決の急務」
...因果応報が啻(ただ)に仏者(ぶつしや)の方便のために説かれたもののみではないといふ細かい洞察...
田山録弥 「心理の縦断と横断」
...「念仏者は女犯(にょぼん)はばかるべからずと申す者もあるが...
中里介山 「法然行伝」
...仏者の語を借用すれば以心伝心の微妙...
福澤諭吉 「〔気品の泉源、智徳の模範〕」
...仏者曲説保護せんとするも...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...仏者(ぶつしや)の百一物(ひやくいちもつ)のやうになんの道具も只一つしか無い...
森鴎外 「妄想」
...もちろん仏者は我が信仰によって理由を説こうとするが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...――仏者は、短し短しといい、空間の一瞬というが」「お気持はわかります」「予は、仏説や君子の説には、無条件で服することができん...
吉川英治 「三国志」
...「そちの母は、仏者のことゆえ、諸院と往来あるは当りまえじゃが、信長を忌(い)み呪(のろ)う門徒の諜者(ちょうじゃ)などに騙(たば)かられぬよう……女じゃ、そちからそっと折を見て戒(いまし)めておいたがよいぞ」「その辺のこと、もとより私以上よく弁(わきま)えておりまする」「いや、気づいたまでじゃ」信長はもう身をかがめて、安土一円の絵図に熱心な眼を落していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...大祖法然という中心の巨星を失った都の念仏者たちのかなしみや失望や彷徨(ほうこう)や...
吉川英治 「親鸞」
...彼も、仏者である、聖護院の御内(みうち)に僧籍のある仏子(ぶっし)である...
吉川英治 「親鸞」
...仏者も妻をもつことは...
吉川英治 「親鸞聖人について」
...仏者のように行い澄まして来た門に...
吉川英治 「随筆 新平家」
...仏者的口吻(こうふん)の聖教そのまま...
吉川英治 「随筆 新平家」
...せいぜい仏者遊びもよい...
吉川英治 「源頼朝」
...仏者のいう、紅蓮(ぐれん)という語は、こういう実体をいうのではあるまいか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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