...此悲しい女の心は今猶その先夫の梅次郎を慕つてゐる事を知つた...
石川啄木 「鳥影」
...今猶そのお母さんのいとし子でゐる事が出来てゐたらうと思ひます...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...知らず、今猶ほ然るや、否や...
大町桂月 「十和田湖」
...今猶屋敷跡(やしきあと)あり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...今猶ほ元禄時代の柱が其儘残つてゐる部分も其の建物の中にあつた...
高浜虚子 「椿子物語」
...その本城たりし山吹城(やまぶきじやう)の遺址(ゐし)は今猶其の東端にありて...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...帰つて来た時のことをKは今猶ほ覚えてゐる...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...今猶絵としてまざまざと印象をのこしています...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今猶耳についている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...程の筆迹は今猶存してゐて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此系は今猶連綿として絶えない...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...茶山の詩幅は今猶徳(めぐむ)さんの許にある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...市に善本なきことは今猶古のごとくである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...今猶健在してゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...今猶広く世間に行はれてゐるから...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...今猶墳墓あれども...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...北越地方の敵勢今猶熾んなるは...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...殊に今猶忘れられないのは...
吉井勇 「黒足袋」
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