...今夕馬車を駆つて...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...今夕(こんゆう)はその宵祭(よいまつ)りであるからであろう...
伊藤左千夫 「告げ人」
...今夕の分と明朝の分と二回だけの兵糧(ひょうろう)を運んでくれたのである...
伊藤左千夫 「水籠」
...メリー号の行方は今夕とおなじようにサッパリわからないのだ」そういって艦長は...
海野十三 「海底大陸」
...佗助椿一私は今夕暮近い一室のなかにひとり坐つてゐる...
薄田泣菫 「独楽園」
...今夕お招き致しましたところ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...今夕七時、マフチャズを檻へ入れた途端、アランが私に躍り蒐(かか)って来たがまだ錠を降ろしてなかったのでマフチャズがいきなり躍り出てアランに一撃をくれた...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...今夕君が僕の本をひっくり返した時も...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...道庵先生は、そんなことにさまで興を催さないから、思わず大欠伸(おおあくび)をすると遠藤老人は、道庵先生の席を顧みて、「これはこれは、道庵先生、久しくお見えなさらんな、相変らずお盛んで結構、ちとやって来給え」「遠藤の御隠居、暫くでございましたな、相変らず投網の御自慢、さいぜんから面白く拝聴しておりますよ、実は拙者もあの方は大好きで、ついお話に聴き惚れて、夢中になって大欠伸をしてしまいましたよ」「は、は、は、しかしまあお世辞にも先生が、我が党の士であってくれるのは嬉しい」「ところが、拙者は投網の方はあんまり得手(えて)ではございませんよ、その代り釣りと来たら、御隠居の前だが、おそらく当今では稀人(まれびと)の部でござんしょうな」「ははあ、先生、釣りをおやんなさるか、ついぞ聞きそれ申したがそれは頼もしいこと」「君子は釣(ちょう)して網(もう)せずでございますな、いったん釣りの細かいところの趣味を味わった者には、御隠居の前だが、網なんぞは大味(おおあじ)で食べられません」「なるほど、それも一理」「拙者はまた天性、釣り上手に出来てるんでございますよ、拙者が綸(いと)を垂れると魚類が争って集まって参り、ぜひ道庵さんに釣られたい、わたしが先に釣られるんだから、お前さん傍(わき)へ寄っておいでというような具合で、魚の方から釣られに来るんでございますから感心なものです」「そりゃそうあるべきもの、不発(ふはつ)の中(ちゅう)といって、釣りにもせよ、網にもせよ、好きの道に至ると迎えずして獲物(えもの)が到るものじゃ」「全くその通りでございます、だから世間の釣られに行く奴が、馬鹿に見えてたまらねえんでございます」「そこまで至ると貴殿もなかなか話せる、ぜひ一夕(いっせき)、芝浦あたりへ舟を同じうして、お伴(とも)を致したいものでござる」「結構、大賛成でございます、ぜひお伴を致しましょう」「しからばそのうちと言わず、今夕、この会が済み次第、舟を命ずることに致そう、おさしつかえはござらぬか」「エ、今夕、今日でございますか...
中里介山 「大菩薩峠」
...今夕あたりも、双葉亭が食へるかと楽しみにしてゐたのに、やれ/\...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...屋外燈管制が今夕からはじまって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「先刻(さっき)通ってきた垂井(たるい)の宿(しゅく)に、たしか、大谷刑部少輔吉継(しょうゆうよしつぐ)様御宿舎という立て札を見たように思うが」「では、今夕あたり、垂井へお着きになるのかも知れんな……...
吉川英治 「大谷刑部」
...新田であれ」「ところで今夕...
吉川英治 「私本太平記」
...「なにしろ、家内の母乳(ちち)が出ませんので、乳児(ちのみ)には、葛(くず)、米の粉などを湯掻(ゆが)いては、飲ませておりますが、今夕、この辺りの散所街(さんじょまち)は、どこもかしこも、えらい騒ぎでございましてな」「ほ...
吉川英治 「私本太平記」
...お気がるに、今夕、お出かけくださるまいか...
吉川英治 「私本太平記」
...お客が着く」「またですか」「またとは何じゃ」「どなた様が御到着で」「今夕(こんせき)のは...
吉川英治 「新書太閤記」
...今夕(こんせき)にせまりました...
吉川英治 「新書太閤記」
...(五月十七日)今夕はT君から芝居にさそわれたのをことわって...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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