...」かくて仆(たふ)れぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...蹈めば滑(すべ)つて仆れるように作り...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...自個(じぶん)に片手を掴まれて傍に仆(たお)れていた...
田中貢太郎 「狼の怪」
...塔や尖閣(せんかく)などは燃えながらあたかも地震に揺られた如く仆(たお)れ落ちた...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...父の病に仆(たお)れたのは...
堀辰雄 「花を持てる女」
...彼は両手で右の脇腹を抱えながら前へ仆(たお)れたのです」それを聞くと...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...この大江戸には、父親を、打ち仆(たお)し、蹴り仆し、蹂(ふ)み躪(にじ)り、狂い死にをさせて、おのれたちのみ栄華(えいが)を誇る、あの五人の人達が、この世を我が物顔に、時めいて暮しております...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...血を浴びぬように、五助が、切ッ先の加減をして、突き仆したのだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...そして、「きゃつら、高麗村の廻し者ではないか」「いずれにしろ、今の秘密を聞いたやつ、逃がしては一大事だ」言うが早いか、風を切ッて走った人形師の梅市は、いきなりおりんの襟(えり)がみをつかんで、「や、てめえは狛(こま)家の女中だな」さてこそとばかり、ねじ仆して、裏の方へ引きずり戻してくる...
吉川英治 「江戸三国志」
...大きな駄々っ子に似た彼の身なりも仰向けにぶっ仆れた...
吉川英治 「私本太平記」
...朽木のようにどうと仆れる者もあった...
吉川英治 「私本太平記」
...ぶっ仆(たお)れた者がある...
吉川英治 「新書太閤記」
...そう将棋仆(だお)しに陥ちるはずはない」陣外ものどかである...
吉川英治 「新書太閤記」
...――まして、高家筆頭などという職名は、いわゆる位仆れ、見得仆(みえだお)れで、禄高は、気のどくな程、低いものである...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...牛が仆れると、燃えていた車蓋は、紅い花車(はなぐるま)が崩れるように、ぐわらぐわらと響きを立てて、解(ほぐ)れてしまった...
吉川英治 「親鸞」
...道ばたへ仆れたのを見ると...
吉川英治 「親鸞」
...柵をくずして仆れていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...またたくまに数人の手負(てお)いが、大地に仆れ、禅定寺の石垣の根へ這った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索