...闇に仄かに匂うてゐる...
石川啄木 「鳥影」
...透せば仄かに縁に見える...
石川啄木 「病室より」
...雨の小止みには板塀の黒いのが仄かにうつる...
鈴木三重吉 「女の子」
...あんな仄かな音を出すのださうで...
薄田泣菫 「茶立虫」
...鰹舟(かつをぶね)の櫓拍子が仄かに聞こえる...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...いつも香水の仄かな匂いをつけ...
豊島与志雄 「白木蓮」
...日光が仄かに蝙蝠傘を透して化粧した顔が薄らに青く匂ふ...
長塚節 「隣室の客」
...私は何とない仄かな愛情をすら感じてゐるのであつた...
林芙美子 「旅人」
...牛の群も去り起重機も腕を降ろして夕べの月仄かな海の上に...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...仄かな感情の残影とでもいうようなものが現われた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...遥かかなたの空に仄かに見える...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...云ひ知れない仄かに沈んだ雰囲気があつた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...仄かな黄色に熟れてきた...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...ところどころに明かり取りがあって雪明りが仄かな光を落としている長い長い廊下をいく曲がりかしていちばん奥までやってきたとき...
正岡容 「寄席」
...私は仄かな悦びを覚えた...
宮本百合子 「餌」
...仄かな冬の虹となりました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...仄かな草の匂ひやしめやかな木立の薫りや眼には見えない虫の気配のある中を静かに樹蔭を歩いてゆくと時どきあちらにもこちらにも噴水が見えて...
三好達治 「測量船拾遺」
...横からうける仄かな灯(ひ)の影は...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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