...卯(う)の花の白く仄(ほのめ)くのも一段と風情(ふぜい)を添える所じゃ...
芥川龍之介 「邪宗門」
...いつもちょうど日の暮のように仄暗(ほのぐら)い石の階段を...
芥川龍之介 「早春」
...』仄白い人の姿が...
石川啄木 「鳥影」
...仄かな夕燒の雲が物思はするやうに...
今井邦子 「誠心院の一夜」
...彼女の焦慮とアンニュイとを仄(ほの)めかした...
辰野隆 「感傷主義」
...今でも前のようやいうことそれとなしに仄(ほの)めかした...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...仄(ほの)かな不安が伴うのだったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...あるいは控え目な(出すぎた)言葉で二人のいずれかにその愛情を仄(ほの)めかすだけで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ただ存在するという仄かな明るみに...
豊島与志雄 「二つの途」
...一 鴎外先生若き頃バイロンの詩を訳せらるるに何の苦もなく漢字を以て韻(いん)を押し平仄(ひょうそく)まで合せられたり...
永井荷風 「小説作法」
...及第とさえきまっていればそれでも好かろうがと間接に不賛成の意を仄(ほの)めかして見ると...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...同時に自分の行く末から差し込んでくる仄(ほの)あかりとの...
堀辰雄 「花を持てる女」
...仄(ほの)ぐらい短檠(たんけい)を用い...
吉川英治 「大岡越前」
...それに反して、若い国学者であり詩人でもある荷田春満(かだのあずままろ)は、耳を仄紅くして、時勢を慨している...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...伊豆の蛭(ひる)ヶ小島(こじま)とは仄(ほの)かに聞いているが...
吉川英治 「源頼朝」
...梨の花みたいに仄青(ほのあお)かった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...自分の中で変化が起こりそうだと様々な同僚に仄めかすようになった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...この種の仄めかしを内密に擁護しようとする集団やカルトが存在しない時はなかった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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