...薄明りの中に仄(ほの)めいた...
芥川龍之介 「トロツコ」
...この光榮至極に感ぜらるゝ話を仄めかさない事もないではなかつた...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...曇り日の早朝の仄白い明るみが...
豊島与志雄 「椿の花の赤」
...覚束なくも平仄(ひょうそく)を合わせてみるだけの芸当だろうとタカをくくって見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...二人が仄(ほのめ)かした事実の反証を挙げて鼻をあかしてやる...
夏目漱石 「虞美人草」
...夜が白んで物の色が仄(ほのか)に明るくなった頃...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...チラリチラリと仄(ほの)かに視野に入る横顔の噛み付き度い程愛らしい鼻の上に淡褐色の色眼鏡が懸けられ...
西尾正 「陳情書」
...仄々(ほのぼの)としていて旅愁がある...
林芙美子 「生活」
...木の間がくれにルバーシュカが仄白く見えてゐる……...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...一と頃彼に一人の愛人のあつたことを仄聞してゐる...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...どちらかよく分からない位の仄(ほの)かさで...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...かけすの擬声を仄めかすと...
牧野信一 「酒盗人」
...仄かな滋味と多少のひよう逸のある筆致で...
牧野信一 「浪曼的月評」
...仄かな光のなかで...
山本周五郎 「契りきぬ」
...仄(ほの)かにゆれているのだった...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...仄(ほの)かにわきまえられて参った...
吉川英治 「三国志」
...仄暗(ほのぐら)い廊下へ出ると...
吉川英治 「新書太閤記」
...仄白い光が、行く手にひろがっていた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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