...しかも仄聞(そくぶん)する所によれば...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...仄(ほの)かに霧の懸つてゐる行(ゆ)く手の樹々(きヾ)の間(あひだ)からは...
芥川龍之介 「東洋の秋」
...この仄暗(ほのぐら)い龕の中の像へ...
芥川龍之介 「山鴫」
...帯のあたりから胸を仄(ほの)かに...
泉鏡花 「婦系図」
...マスクかけ仄(ほの)かに彼の眉目(びもく)かな一月二十九日 丸之内倶楽部新年会...
高浜虚子 「六百句」
...仄聞(そくぶん)するに...
太宰治 「パンドラの匣」
...ふと鼻についた姉の肌の匂ひなどを仄(ほの)かに思ひだしてゐた...
徳田秋声 「町の踊り場」
...道の標石は仄(ほの)白い反映を返していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...独り子だという事実の奥に――事実の手の届かない仄暗い彼方に...
豊島与志雄 「同胞」
...韻(いん)も平仄(ひょうそく)もない長い詩であったが...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...仄(ほの)かに濡れて光っている磯辺の小貝が...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...夢がだんだん仄暗くなつたとき...
原民喜 「鎮魂歌」
...そういう可能性は今私がただ仄(ほの)めかしているだけのことですが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...日向ぼっこをしながら寝こんでいる二匹の小犬とが仄見えている...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...――仄かな瓦斯(ガス)灯からぬけだしてきたような...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...仄(ほの)かに匂う...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...仄(ほの)かな絹行燈の影に...
吉川英治 「剣難女難」
...人類以後の存在が人類の運命についての会話の中で仄めかした事柄...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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