...御仁体が、御仁体なり、この娘(こ)が恥かしがって、お止しよ、お止しよ、と申しますから、何をなさる、と口まで出ましたのを堪(こら)えていたのでござりますよ...
泉鏡花 「婦系図」
...つくづくと後世(ごせ)のほども案じられてなりませぬわい」「どうやら床しい御仁体と見受け申したが...
田中貢太郎 「轆轤首」
...雑俳(ざっぱい)に凝っていようという仁体(じんてい)ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こんな場所へは滅多にいらっしゃりそうもない御仁体(ごじんてい)でしたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「私は用人の後閑武兵衛(こがぶへえ)じゃが――平次というのはお前か」六十年配の穏やかな仁体(じんてい)です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五十前後の立派な仁体(じんてい)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...好々爺(こうこうや)という感じのする仁体でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...思慮も分別も申分がない仁体(にんてい)ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御覧の通り、外からは鼠一匹入れないところですから」案内に立った番頭の為之助は、五十近い仁体、着実そうで腰が低くて、少しばかり卑下慢(ひげまん)な調子で、これが主人松平源左衛門世(よ)に在(あ)りしころの味噌摺(みそすり)用人であったとは思われないほどです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...作家の魂という仮想なしに御仁体(ごじんてい)に直面してゆくことは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...御仁体(ごにんてい)をも弁(わきま)えませず...
夢野久作 「斬られたさに」
...彼(か)の御仁体を見奉(みたてまつ)るに...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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