...これは普通の人間としてあり得ないことだ...
江戸川乱歩 「疑惑」
...人間としての苦しみです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...どうせ自然の力には従わなければならないのはわかっていますが――そこに理想があって物にあこがれるところがあるのが人間として意味がある」持ち前の猫背をいよいよ猫背にして...
田山花袋 「田舎教師」
...そしてそれに由つて始めてO氏とN氏との人間としての本当の価値が批判さるべきであらうと思ふ...
田山録弥 「脱却の工夫」
...ただ人間としての力の存在のほかに...
中里介山 「大菩薩峠」
...ある時はそれを人間として達し得る最上至高の状態だと思う事もある...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...普通の人間としては別に怪しむべき願望とも思わないが...
夏目漱石 「坑夫」
...吾人が人間として相互に結びつくためには最も立派でまた最も弊の少ない機関だと思われるのです...
夏目漱石 「道楽と職業」
...死が自分の眼を鎖して人間としてのあらゆる意識を消してくれる時でなければ……」自分の心が次第に暗い處へ引き摺られて行くやうな寂しさを感じながら...
「修道院の秋」
...人間として向上する道もとざされていた...
蜷川新 「天皇」
...一人前の人間として死刑台に上るものとの二種類がある...
浜尾四郎 「殺人狂の話」
...ほんとに人間として...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...また短い夜を若い人間として享楽もしたいのに...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...してみると人間として相手の信頼に報いる義務がある...
平林初之輔 「謎の女」
...人間として、自然に、誠実に、論理的に力強く考えられたものは、どこの誰が考えたものでも、そのままで世界的場に通用するという意味で言っている...
三好十郎 「恐怖の季節」
...かつては自然の法則と宗教の儀式を説きながら完全な童貞・断食・苦業の中に人間として生きた後...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかもそれは生きた人間としての意識ではないように見えた...
夢野久作 「暗黒公使」
...パンポルのこの廣場で中流の人間として住まはうと...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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