...而してこの郷土的なものが人間として最も美くしく...
石川三四郎 「農民自治の理論と実際」
...人間として持って生まれた生きる権利に何の差別があろう? だのに...
伊藤野枝 「転機」
...人間としての矜持(きょうじ)か...
梅崎春生 「日の果て」
...その形は人間としては目に映らなかった...
江戸川乱歩 「影男」
...そしてヨーロッパにいる間その国籍の人間として通って行くには...
大杉栄 「日本脱出記」
...人間として生きている上は生きられるだけの物質は得なければならない...
田山花袋 「田舎教師」
...」――この最後の言葉を、チビは、ひどく感心していましたが、それも、正夫のところの中根のおばさんに云わせると、不用な物が一つもないというのは、趣味がないことであり、趣味がないのは、人間としての、一つの欠点となるのだそうです...
豊島与志雄 「白い朝」
...凡て人間として歴史は知らねばならぬ...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...興味なら無論あります」十一二人は人間として誰しも利害を感ずるこの問題についてしばらく話した...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...されど人間としてはそれだけで済むまい...
新渡戸稲造 「教育の目的」
...婦人もまた一個の人間としての扱いを要求し...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...彼は人間としては妻の方が遙かに美質を備へてゐるのではないかと考へ出した...
原民喜 「蠅」
...長年実直に働いてきた良識ある人間として...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...一人一人の人間としての向上に細かい目を向けないで...
宮本百合子 「女の行進」
...人間として生活の糧となるような幸福感を見出そうと思えば...
宮本百合子 「幸福の感覚」
...あくせくと働くばかりの人間として終るだろう...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...自分がいかなる人間として対すべきかをふと忘れかけた...
吉川英治 「大岡越前」
...同じ時代をスタートした人間として...
吉川英治 「折々の記」
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