...着物が膝の上の方までまくれて...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...生垣(いけがき)の上の方を透(すか)すと...
田中貢太郎 「黄燈」
...そして上の方へ登れば登るほど...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...しきりに右手の斜め上の方が気になり出した...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...内安堂寺町の上の方に...
直木三十五 「死までを語る」
...上の方、矢立の杉のあたりからもまた火影(ほかげ)がチラチラ、してみると自分はもう取捲かれているのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...慌てて上の方へ逃げて行く...
中谷宇吉郎 「ウィネッカの秋」
...上の方へ伸びることは凍上で分っているが...
中谷宇吉郎 「凍上の話」
...上の方に草苅籠(くさかりかご)を背負つて鎌を持つた子供が一人...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...偶然にもとなりのMホテルの一〇三号室の上の方の廻転窓のところだけが...
浜尾四郎 「正義」
...ぐんぐん上の方へ釣上げられてゆく...
原民喜 「火の唇」
...ずっと上の方へつづいている...
久生十蘭 「魔都」
...「上の方へ向つて...
牧野信一 「繰舟で往く家」
...その皮を剥(む)くと白い粒が残りまして粒の上の方に黄(きいろ)いような小さな芽の処があります...
村井弦斎 「食道楽」
...ほぐれた石灰や土が上の方から降って来る...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...探す物が上の方にはいつてゐないと...
森鴎外 「魔睡」
...そのたんびに頭山は箸(はし)の先で上の方の飯を...
夢野久作 「近世快人伝」
...上の方では?』とゲュエルムルが...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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