...この山地は人跡未踏の地以遠、秘境中の秘境と言われている...
...人跡(じんせき)絶えたる電車通りをやつと本郷の下宿(げしゆく)へ帰れり...
芥川龍之介 「その頃の赤門生活」
...自分は今驕慢と恐怖と反抗と相錯綜する心を以つて人跡未到の深山大澤にエホバを禮拜する者の心を思ふ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自分は人跡未到の地に入る探檢者と名山靈地を開ける名僧知識の心境に對して大なる崇敬の情を捧げる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...遠く町と町との境目にある人跡まれな森をとおして...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...燧人之世有二巨人跡一...
高木敏雄 「比較神話学」
...人跡未踏の深山幽谷を踏破する人達の會であらう...
竹久夢二 「砂がき」
...參謀本部の地圖に描いてない位だから人跡未到の地だ...
竹久夢二 「砂がき」
...ほとんど人跡未到な山の中の道のない所に道を求めあらゆる危険を冒しても一本の線にも偽りを描かないようにというその科学的日本魂(やまとだましい)のおかげであの信用できる地形図が仕上がるのである...
寺田寅彦 「地図をながめて」
...わが魂は人跡いたらぬ森林と広漠(こうばく)たる草原とに飛ぶ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...南米の人跡未踏の内地に...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...人跡(じんせき)の絶えた枯蘆(かれあし)の岸ばかりさまよっていたわたくしの眼には...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...人跡の到らざるところと...
中里介山 「大菩薩峠」
...すっかり人跡から離れたと思うころ...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...人跡のない山岳地帯である...
中谷宇吉郎 「雪は資源である」
...そこで奧さんが一人跡へ殘ることになつてゐるのである...
森鴎外 「半日」
...念がけていた人跡未踏の山奥に到着しますと...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...人跡未踏の高原地をさまよい初めました...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...ピオはおそらく日本政府の追捕をおそれて人跡なきところに餓死(がし)せしならんか?ピオは自然をこのめり...
吉川英治 「江戸三国志」
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