...人気取りを生命とする一切のデモ教団を斥け...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...名人気取りの職人が...
太宰治 「右大臣実朝」
...云うまでもなく政党としての人気取りの政策なのだが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...韓愈仏骨を論ずるの表は身命を賭して君王を諫(いさ)むるもの人気取りの論文にあらず...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...その子供がまた、ばかにマセた子供でね、主人気取りで、俺らを使い廻す気になっていて、うっかり坊ちゃんなんと言おうものなら、怖い眼をして睨むんだからおかしいや」「その子供さんが番頭をするんだろうから、お前は番頭さんといえばいいじゃないか」「番頭さんでも気に入らないんだ、旦那様と言わないと納まらないんだからおかしいやな」「旦那様というのは少しおかしいね、十四や十五の子供をつかまえて」「けれども旦那様と言うことになったんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...「これは日蓮自身もいっています――世には王に悪(にく)まるれば民に悪まれない、僧に悪まれる時は俗に味方がある、男に悪まれても女には好まれ、愚痴の人が悪めば智人が愛するといったふうに、どちらかに味方があるものだが、日蓮のように、すべて悪(にく)まれる者は、前代未聞にして後代にあるべしともおぼえず……生年三十二より今年五十四に至るまで、二十余年の間、或いは寺を追い出され、或いは所を追われ、或いは親類を煩(わずら)わされ、或いは夜打ちにあい、或いは合戦にあい、或いは悪口(あっこう)かずを知らず、或いは打たれ、或いは手を負う、或いは弟子を殺され、或いは首を切られんとし、或いは流罪(るざい)両度に及べり、二十余年が間、一時片時も心安き事なし――『日本国ハ皆日蓮ガ敵トナルベシ――恐レテ是ヲ云ハズンバ、地獄ニ落チテ閻魔(えんま)ノ責ヲバ如何(いかん)セン――』これですから堪りません、悪(にく)まれます――しかし、駒井さん、薄っぺらの、雷同の、人気取りの、おたいこ持ちの、日和見(ひよりみ)の、風吹き次第の、小股すくいの、あやつりの、小人雑輩の、紛々擾々(ふんぷんじょうじょう)たる中へ、これだけの悪まれ者を産み出した安房の国の海は光栄です...
中里介山 「大菩薩峠」
...この海老蔵は人気取りの場当り役者で...
中里介山 「大菩薩峠」
...止むなく一方ではまた人気取りの廻し者が...
中里介山 「大菩薩峠」
...人気取りを必要とするいわゆる政治家にまかせたくないものである...
中谷宇吉郎 「石碑」
...新人気取りの新しがりと衒学(げんがく)さで...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...他(ほか)の必要から来た――あるいは人気取り策であったかも知れなかった...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...下素下人相手の人気取り専門の下らぬ作家とのみ思っていた式亭を...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...本性を忘れて一ツ端の歳人気取りになつてツベコベする類ひのものである...
牧野信一 「鏡地獄」
...或る一時の人気取りの議論であると云われても仕方があるまいと思われる...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...人気取り専門の私立学校や職業学校...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...人気取りのためにお嬢さん方の希望と迎合しているかのように見える...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...もっぱら人気取りの政治を布いて...
吉川英治 「三国志」
...秀吉は土着民の人気取りばかりやって...
吉川英治 「新書太閤記」
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