...私は人影のない巷を見わたした...
梅崎春生 「風宴」
...この人影のない冷い椅子は...
太宰治 「思案の敗北」
...先刻は庭に人影のないのを見ておののき...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そこらに人影のない時には...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...3人影のない長い廊下には...
久生十蘭 「金狼」
...部屋の真中に置かれた二つ三つの袋の他には誰ひとり人影のないのを確かめると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...彼は人影のない夜の駅と...
北條民雄 「道化芝居」
...ほとんど人影のない町を...
堀辰雄 「「繪本」」
...全く人影のない仲見世を...
堀辰雄 「水族館」
...人影のない部落がしばしばあったが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...これら諸国はしばしば永い間人影のない無住の地となっていた...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そこらに人影のないのを見すましておどり場の穴の闇にスッともぐりこみミシリとも音のせぬように用心に用心しながら天井裏の横木をさぐって息を殺して...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...まずさびしいところ・人影のない砂ばかりの地方・に逃れるのが一番近道だと考えました...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その人影のない、明るくがらんとした水面はおせんをぞっとさせた...
山本周五郎 「柳橋物語」
...私は、それから久し振りに今一度、あの廃屋(あばらや)の二階の籐椅子の上にユックリと袖を重ねて、あの懐かしい、淋しい空を眺めながら、静かな静かな虚無の思い出に立ち帰りましょうと思って、新しいフェルト草履(ぞうり)を気にしいしい、人影のない、星ばかり大きい校庭の夕暗の中を、あの廃屋に近付いたのです...
夢野久作 「少女地獄」
...人影のない河岸縁(かしぶち)へ出て...
吉川英治 「江戸三国志」
...ほかにも人影のない岸はありましょう...
吉川英治 「私本太平記」
...空(むな)しく時間をつぶして、人影のない通り、閉めてある鎧戸、そのほか、生なき物体を照しているに過ぎない...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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