...寧ろ人並みよりも内気な女と思っていた...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...からだはもう人並み以上である...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...あれで少し顔でも人並みだと...
犬田卯 「沼畔小話集」
...酒は平氣で人並みに飮んでゐたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...職人や小僧女中たちはいわゆる奉公人並みの食事...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...娘盛りにはこれでも十人並み以上であったろうと思われる...
田山花袋 「少女病」
...政治には人並みに興味があり...
徳田秋声 「縮図」
...彼女も亦(また)人並みに――或ひはそれ以上に本能的な母性愛をもつてゐた...
徳田秋声 「チビの魂」
...もう人並みの扱いはしないで老耄奴(おいぼれめ)がと言いやがる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自分一個の器用で手紙の文字や触書(ふれがき)の解釈ぐらいは人並み以上にやってのけるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...何うしたからとて人並みでは無いに相違なければ...
樋口一葉 「にごりえ」
...恋だとか愛だとかいう人並みな考えを起こすのはよしたがいいぞ...
平林初之輔 「探偵戯曲 仮面の男」
...はじめて十人並みの少年と言うべきなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...人並みの苦患(くげん)を少しでも経てきた自分でではあるためだろうか...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...我輩(わがはい)が人並みの身体に直してあげますよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...豊の器量は十人並みである...
森鴎外 「安井夫人」
...勿論わたしはそれらをも人並みに知っている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いつか人並みな真似ごとをするようになったな――」くらいに思ってか...
吉川英治 「剣難女難」
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