...協(かな)はずば世を捨てんまで我を思ひくれし人の情の程こそ中々に有り難けれ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...結婚式も、ほんの身内の二、三のひとにだけ立ち会つてもらつて、まづしくとも厳粛に、その先輩の宅で、していただけるやうになつて、私は人の情に、少年の如く感奮してゐた...
太宰治 「富嶽百景」
...日本人の情緒は解らない...
種田山頭火 「行乞記」
...あるいは人の情けにすがるか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...されどわれ生れて卅三年はじめて婦人の情味を解したるを覺えぬ...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...吾人の情操を優美にし...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...人の情にすがつてその日その日を送つてをるだ...
新美南吉 「鳥右ヱ門諸国をめぐる」
...和歌を初め日本の詩歌は個人の情感の表現が圧倒的に多い...
信時潔 「歌詞とその曲」
...野村光一氏が「日本人の情操からしてむしろ判(わか)り易(やす)い音楽の一つ――」とドビュッシーについて言っているのは...
野村胡堂 「楽聖物語」
...川柳にその繁昌を傳へる江戸人の情痴(じやうち)の舞臺ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二人の婦人の情愛溢れる言葉の下に隠された寸鉄人を刺す警句の辛辣さをも暴いてみせた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...他人の情事を隙見させてもらっても...
久生十蘭 「雪間」
...人の情にほだされてうかうか近づいて行つたが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...特に男子が多妻の醜行を犯して婦人の情を痛ましむるが如き...
福沢諭吉 「日本男子論」
...人の情を待ちわびている...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...人の情を待ちわびている...
柳宗悦 「民藝四十年」
...少しは他人の情や憂き目にもお会いになってみなければ……と...
吉川英治 「私本太平記」
...自分はただ刊本「群書類従」において伝宸翰本を見たに過ぎぬが、武藤氏によると、堺本もまた「宸翰本に比ぶるに文字の異同こそあれ順序は全く同じく」、ただそのあとに宸翰本に存せざる景物人物、人の行為の批評などを加えたものであり、前田家本はかなり順序を異にするがしかし天然の現象、四季の風物、事と人の情趣、自伝的事件など同種の描写をまとめて記した点に着目すれば大体に傾向を同じくするものであるらしい...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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