...かの怪声が決して吾人の口より発せられざるものならばともかく...
井上円了 「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」
...二人の口から一しょにとびだしました...
海野十三 「怪塔王」
...ちぎつたついでに主人の口の周りを嬉しさうに舐め廻すこともあり...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...人の口裏を察したり...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...世人の口碑に伝唱して誇称したる美話佳談が一朝にして抛棄せらるるは人情惜むべきが如きも事実は奈何ともする能はず...
津田左右吉 「史論の流行」
...もっとも普通の世間の人の口にする科学という語の包括する漠然(ばくぜん)とした概念の中には...
寺田寅彦 「科学と文学」
...実際そんな単純な考えが熱狂的な少数の人の口から群集の間に燎原(りょうげん)の火のようにひろがって...
寺田寅彦 「芝刈り」
...如何なる人の口より発せられたるかを先ず批判せよ...
豊島与志雄 「情意の干満」
...それと、同時に、七八人の口から、懸声が一斉に起って、又二人に近づいて来た...
直木三十五 「南国太平記」
...この後(ご)不幸にしてこの噂が世間の人の口にいい伝えられるような事があっても...
永井荷風 「寐顔」
...ちょっと人の口の端に上っただけなのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...人の口頭にも上らないのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...人の口眞似などは堂に入つた藝でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...馬琴大人の口眞似をすれば...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...人の口は煩(うるさ)いからな...
牧野信一 「鬼涙村」
...人の口から口に伝えられたことは...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「髪あかきダフウト」
...キルギズ人の口碑には...
南方熊楠 「十二支考」
...人の口まねをするな...
吉川英治 「神州天馬侠」
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