...「いや人でなし奴(め)に...
芥川龍之介 「忠義」
...おぬしに殺されそくなった、人でなしじゃよ...
芥川龍之介 「偸盗」
...ああ云う人でなしは...
芥川龍之介 「報恩記」
...この大きな仕事を自分一人でなし遂げた伊能忠敬の功績はまことにすばらしいものであったと云(い)わなければなりますまい...
石原純 「伊能忠敬」
...盗品の勘定をしている男! なんという人非人! 犬畜生の人でなし! 人間の血も心も失い切った蛇(へび)のような男!そしてその瞬間嬢には今日までどうしても飲み込めなかったあの不思議な謎(なぞ)が...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...それは人でなしに猫の大きなようなものであった...
田中貢太郎 「酒友」
...」「人でなし呼ばわりするなんて」とサモイレンコはさも厭わしげに眉を顰(しか)めて呟いた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...少なくとも君を人でなしの罪人と責め立てる者はここにいない...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「三枚の学生」
...不安がらないような者は人でなしだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...われながらつくづく人でなしだと思いますよ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...眼は上(うわ)ずり、口はひきつって、「お、お、おじさん……お前は畜生を、人でなしを、生きたけだものを、家へ連れて来て、葬式をなさるそうだ、わ、わ、わしが不承知だ、わしが不承知だ」二十二この声で、満堂のお通夜の客が、一時に、そちらに眼を集めると、血相を変えて立っている若い男は、これも、この家には一族に当る角之助という江名子村(えなこむら)の山持ちの息子でした...
中里介山 「大菩薩峠」
...「あなたのあの人でなしの兄弟が馬から落ちればいいだけなのよ」「あー! 母さん」「ええ! 恐らく敵の不幸を願うことは罪なことだわね」老婦人は続けた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...あの冷酷な人でなしに...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...この人でなしに彼女はこんなこと言えるかね...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...「まあ、この人でなしは、どこからそんな鼻なんか削(そ)ぎ取って来たのさ?」こう、細君はむきになって呶鳴(どな)りたてた...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...お艶ちゃんはあんな人でなしだし...
正岡容 「寄席」
...「この人でなし」拳で...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...人でなしであると...
吉川英治 「新書太閤記」
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