...微細に亘(わた)れば亘るほどよろしい...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...(第五号の「鑑賞講座」の二頁より三頁に亘る一節)又わたしの「文芸一般論」の「内容」の条(くだり)にも通ずることでありますから...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...数百千年に亘るその枝葉の変遷の間に常に一貫して認められる指導観念のあることに気が付くであろう...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...数世紀に亘る奇妙な文明から目ざめてから...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...或る永劫に亘る必然の一連鎖だと考へれば...
石川啄木 「二筋の血」
...十数箇年に亘る此の間の私の米櫃(こめびつ)仕事は...
高村光太郎 「自作肖像漫談」
...其後統一的政治組織が具體化すると共に階級的支配被支配の關係が社會の全面に行き亘ることゝなつた...
橘樸 「支那を識るの途」
...洗滌管からの消毒薬の沁み亘ることをおぼえ...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...事の褻(せつ)に亘るを忌んで此に記さない...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...維新後より現在に亘る西洋崇拝の風潮...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...その数百坪に亘る「(かわ)」の火の海の上へ...
夢野久作 「オンチ」
...……しかし度々余談に亘るようであるが...
夢野久作 「暗黒公使」
...何千万年に亘る深刻な思い出を...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...この言葉には吾々が聞くと実に一千年間……一千里に亘る時間と空間の矛盾が含まれているんだが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...対州から朝鮮に亘るドン漁業の十数年来の根拠地が...
夢野久作 「爆弾太平記」
...寛文から延寶に亘る十數年間...
吉川英治 「折々の記」
...彼らの都市は地球の海陸全体に鏤められるようになった――出版予定のモノグラフの中で考古学者にピーボディ式掘削装置を用いていくつかの広く離れた領域に亘る系統的な掘削を行ったらどうかと私が進言したのはこのためである...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...彼は妻子と共にロレンソの二時間に亘る説教を聞き...
和辻哲郎 「鎖国」
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